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アスリート支援レポート

女子サッカー

プレナスなでしこリーグ

日テレ・ベレーザ

第7回 2017.12.25 [トップアスリート・インタビュー] 3年連続得点王を獲得した田中美南選手、2017年を検証&新シーズンのビジョンを語る 前年の自分を超えていく―次の1年に向けて早くもスタートアップ!

2017シーズンも見事リーグ優勝を決めた日テレ・ベレーザ。3連覇を達成し、エースストライカーの田中美南選手は3年連続得点王に輝きました。ファンクショナルトレーニングも導入後2年目に入り、カラダがどう変わったのか? また、プレーにどのような影響があったのか? 藤田基弘トレーナーとともにシーズンを振り返り、自己採点もしていただきました。

シーズンの総括 Part1
日テレ・ベレーザ3連覇達成!
今年のパフォーマンスを振り返る

2017年のシーズンを通して強さが際立っていた日テレ・ベレーザ。シーズン終了まで2節を残して優勝を決め、勝ち点や得失点差も他チームを大きく引き離し、素晴らしい結果を残しました。まずはチームと個人、それぞれのパフォーマンスはどうだったのでしょうか。

3連覇達成!
なでしこリーグの2017シーズンを振り返って
田中選手リーグ優勝を決めた試合の相手が、それまでに唯一負けていたINAC神戸レオネッサだったので、うれしいと同時にほっとしました。みんなで一丸となって闘うなか、自分の得点で決めることができ、また、ホームで優勝を決められるという最高の舞台でした。そしてシーズン最後まで、気を抜かずにプレーしたつもりです。

藤田トレーナー確かに、シーズンを通じてチームとして悪いときというのがあまりなかったですね。本人たちからは「今週はきつかった」という声を聞くこともあったけれど、シュート本数やボールキックの数、コーナーキックの数などはバラつきもなく、コンスタントに試合をこなせていました。

シーズンを通したプレーを自己採点!田中選手自分としては、とくに試合を決定づける得点が昨年に比べて多かったかなと思います。獲得点数は昨年より少ないのですが、今年のほうが意味のある点が多かった。でも、試合を左右する大事な場面でシュートを決められるようになった一方で、ちがう場面でもしっかり決めたい!という欲が出てきました。
フォワードに必要なターンの早さやスピード、シュートの精度を高めるということについては、まだまだ伸ばしたいですね。自分自身、伸び代は大きくなったと感じています。

かなり真剣!

Q1

ベストイレブンにも選出!
フォワードとしての満足度は?

70点までは行かないけれど65点よりは上!

昨年に比べて、国内では“抜ける”プレーが以前よりもできたと思う。でも、海外の選手と戦うときの点数を考えると、このくらいの点数に。

Q2

祝! 3年連続得点王!
自身の得点力はどう
評価する?

全部決めたいけど、24%くらい外しているかな。

得点が100%ならチームは負けないはず。私が点を取っていれば勝てた試合もあったので、次は100点をめざします!

シーズンの総括 Part2
トレーニングの成果はどこに表れた⁉︎

新たなトレーニングに取り組み始めたときは、「ブレの少ない強い体幹」を得ることと、「裏へ抜け出すプレー」を磨きたい、というのが田中選手の目標でした。また、カラダを器用に動かせるほうではなく、これまで意識して使ったことのない筋肉や、やったことのない動きを取り入れたトレーニングに当初は戸惑いもあったそう。長くトレーニングを続けてきた成果はあったのでしょうか?

ファンクショナルトレーニングを取り入れて
フルシーズン戦ってみて「進化」を実感した!?
田中選手「ボールを失わない」「体幹がブレない」ということは、昨年より向上したと思います。今年は、当たられてもブレる感じがしなくて、海外の選手と当たったときも思ったより「できた!」という感触が多かった気がしますね。全部が全部ではないけれど、確実に当たり負けしなくなってきたと思います。

それから、裏のスペースを取るのはもともと得意でしたが、トレーニングを受けてから、カラダがスムーズに運べるようになりました。以前はカラダを器用に動かせるほうではありませんでしたが、今はカラダの使い方がわかるようになり、言われてすぐに修正できるようになったし、プレーでもちがいを実感しています。カラダが安定してブレなくなったことで、ディフェンスをかわした後のシュート体勢も前を向けるし、狙ったコースに打てることが多くなった。それが得点につながったのだと思います。

Q3

目標1「ブレの少ない強い体幹」

目標1「ブレの少ない強い体幹」!

最初はちょっと厳しく70点に。プレー中、当たられてもブレない体幹を思い出して82点にUP。

Q4

目標2「瞬発力&裏へ抜け出すプレー」

目標2「瞬発力&裏へ抜け出すプレー」

瞬発力はもう少し! 裏に走ってスペースでもらって、というシーンをもっともっとつくりたい。

Q5

藤田トレーナーから見た
田中選手の評価は?

藤田トレーナーから見た田中選手の評価は?

例えばフォワードの裏へ抜けるプレーにも「抜け出す」「直線的に加速する」「シュートする」という3つの局面があるといえます。
1つめは瞬発力が関係し、これについては、今チャレンジしているところなので、来年の今の時期への期待を込めて60点。
シュートに持っていく体幹安定性とバランス能力については、これまでメインで取り組んできたことで、確実に数字として出ていますし明らかに成長したと思います。実際、得点シーンで“もくろみ通り!”というのもありました。
80点の残り20点は、これから世界の舞台で戦っていくことを考え、まだ伸ばしてほしいという部分です。

成長ポイントと今後の課題
もっとスピード感をアップ!
藤田トレーナーの評価に、田中選手は、「思った通りでした(笑)」。
ファンクショナルトレーニングの効果を実感したという田中選手には、藤田トレーナーの期待を反映し、新たなトレーニングのハードルも高く設定されている模様。

藤田トレーナーサッカーでは100m走のように常に前に走るわけではなく、スタートの切り方が横やななめ後ろだったりします。田中選手は走るのが遅くはないですが、ターンするとか相手をかわすといった面ではもう少し伸ばしていく必要があるので、スピード感を求めるようなトレーニングを始めています。体幹安定性とバランス能力については見た目の体格以上に強い。すでに国内では、そう簡単に負けないんじゃないですか。

コンディショニングの意識改革も
すでに始まっている!

ティップネスは、コンディションの面でも日テレ・ベレーザをサポート。HRV(Heart Rate Variability)の測定によるコンディショニングのメソッドは、心拍変動をもとに体調を管理し、試合に向けて計画的にコンディションを上げていくのに役立ちます。日頃の調子をチェックしてリカバリーや日常生活の管理に活かすことで、ケガのリスクを減らし、心身を安定させ、よりよいパフォーマンスにつなげるのが目的です。
何より大切なのは、選手自身のコンディショニングに対する意識改革。田中選手は常に考え方がポジティブで、コンディショニングもマイペースなところがあるそうですが、以前よりもリカバリーに気を配るようになったと言います。

1年を通して良好なコンディションで戦えた!田中選手試合での失敗は引きずらないほうで、ONとOFFの切り替えもはっきりできます。今シーズンはプレーの波もなく、大きなケガもなくて試合に支障も出ず、安定してプレーできました。
練習後は、以前よりカラダのケアをしっかりしています。カラダをほぐすとか、次の日に疲労を残さないといったことです。トレーニングを受けて、そういうことを意識するようになってからコンディションのよりよい状態がキープできるようになりました。

カラダとココロを整え、
トレーニングや試合にどう向き合うか
藤田トレーナーシュートというのは100%入るわけではありません。前のプレーを引きずって次のプレーに影響が出るよりも、気持ちを切り替えられたほうが絶対にいいと思います。田中選手は頭の中のスイッチがハッキリしていると思いますね。
筋肉の消耗の度合いはポジションごとにちがうのですが、田中選手のポジションは相手を抑えたりするときに手を使うので肩まわりや背中が硬くなりやすい部分。ただ、今の国内の女子選手の中では、筋力が圧倒的に強いと思います。

Q6

コンディショニングで心がけたいこと!

来シーズンは、もっとメンテナンスをしっかり!

以前よりカラダのケアが気になる今日この頃。自宅でもしっかりケアして、食事も意識するように。

今後のトレーニングの取り組みと
2018シーズンに向けた展望

2018年の目標を尋ねると、2017年のシーズンを超える強いチームへの自信と意気込みが炸裂!田中選手個人のアスリートとしてのビジョンも話してくれました。
その実現に向けて、これまで継続してきたトレーニングに瞬発力を高めるトレーニングなど新たなトレーニングを取り入れ、すでに新しいチャレンジが始まっています。

来シーズンも日テレ・ベレーザ優勝!
そして、もっと勝利に貢献を!
田中選手今シーズンは、点を取られてもすぐに切り替えて守備に入ることができるなど、チームみんなのレベルが上がったと感じています。“勝ちグセ”がついたのか、内容的には負けているような試合でも落とすことがなくなってきました。メンバーが若いので以前は波もありましたが、それもなくなってきた気がします。3連覇しても、現状に満足している選手はいないので、来シーズンはもっと得点を重ねてより確実に勝ちにいきたいです。

今後の個人の目標としては、一瞬のスピードをもっと磨きたいと思っています。ゴール前の競り合いのとき、国内の試合だと通用する場面でも海外ではそうはいかないので、もっと俊敏になりたいですね。メンタル的には、国際的な大舞台でも飲み込まれず、自分のやってきたことを出せる選手になりたいと思います。そして、勝利に自分が貢献できたと思えるような選手でいたい。どんな試合でも、サブメンバーとして勝利の瞬間を一緒に味わうのではなく、常に中心にいるのが目標です!

Q7

新シーズンに
磨きをかけたいポイントは?

速くて、決定力のある、頼もしい、決められるときに決められるようなプレイヤーになりたい!

アスリートに限らず、コンディションを整え、感覚を磨くこと最後に、藤田トレーナーにトレーニングを継続している人へのアドバイスを伺いました。同じトレーニングを続けていると、フィジカルの向上や、カラダの進化が止まっているように感じることもあります。そんなとき、どうしたらよいのでしょうか?

藤田トレーナートレーニングは『変化がない=マイナス』ととらえます。同じことをずっと続けているとパフォーマンスは下がるので、同じことだけを続けないのがトレーニングの原則です。田中選手は感覚肌なので、一度わかればすぐにできることもたくさんありますね。トレーニングの成果に加えて、もともと本人が持っている能力に気付くことも多いのだと思います。
そのように、感覚を敏感にするということもトレーニングでは必要な要素です。自分のカラダの変化に気を付けてコンディションを整えれば、自ずとパフォーマンスもUPします。コンディションを整えたうえで、いろいろ試してみたり、トレーナーに相談したりして、ふさわしいトレーニングを見つけてください。

藤田トレーナー

トップアスリートとして、更なる上のレベルをめざす田中選手。現状に満足することなく、客観的に自身を評価し、トレーニングで改善すべきところにしっかり向き合う姿勢に刺激を受ける方も多いのでは?
2018シーズンも日テレ・ベレーザと田中選手に、ますます期待できそうです!

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