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あの一流選手は、どうしてあんなことができるのだろう!?
そんな疑問に専門的な視点から回答し、解説するシリーズ第2弾。今回は、アスリートの体形など見た目にも関係する筋肉と、そのパフォーマンスとの関連性について読み解いていきます。

あの一流選手は、どうしてあんなことができるのだろう!?
気になる選手たちが見せてくれる質の高いパフォーマンスはとても興味深く、いろいろな疑問が湧いてきますよね!そこで、ティップネスのトレーナーが、会員の皆さまの疑問に専門的な視点からわかりやすくお答えします。種目が違っても、ファンクションの分析を通して共通の答えが導き出されることも。あなた自身のトレーニングにも生かせるヒントがあるかもしれません。

今回、ティップネス会員から寄せられたスポーツ選手に
関する疑問にお答えするのは、澤田 勝トレーナーです!

  • 短距離ランナーには、筋肉がついた重量級の人が多く、長距離ランナーには軽量級の人が多いようです。短距離でも体が軽い方が、動きが軽快で速そうに思えますが、違うのでしょうか?
  • 短距離ランナーには、どうして筋肉ムキムキの人が多いのですか? 筋肉は重いので遅くなりそうに思えますが、なぜ速く走れるのですか?
  • アメフトの選手は、筋肉がついていながら足が速いのはなぜですか?
  • 身長が低いのにダンクシュートができるバスケットボール選手がいます。秘訣は何ですか?
  • 駅伝やマラソンの選手はやせていて、体脂肪率が5~6%と低い人もいるそうです。たとえばサッカーなどは体脂肪率がもっと高くないと90分走りきれないとも聞きます。長距離を走るには低い方が良いのですか?

筋肉を作っている筋肉繊維には、速く強い力を発揮するけれど持久力がない「速筋繊維」と、遅くて弱い力しか発揮できないけれど持久力がある「遅筋繊維」があります。短距離ランナーの筋肉は速筋繊維の割合が多く、長距離ランナーの筋肉は遅筋繊維の割合が多いのです。

筋肉が発揮できる力の大きさは、基本的に筋肉の太さに比例しますから、爆発的なスピードで走ったり、ジャンプしたりするためには、速筋繊維の割合が多く、ある程度の太さがある筋肉が必要になります。また、速筋繊維はトレーニングすることで太くなりやすいという特徴もあります。短距離ランナーやアメフトの選手に、筋肉ムキムキの人が多いのはそのためです。
一方、長距離ランナーが細身なのは、大きな力を発揮する太い筋肉が必要なく、カラダを軽量化する方が有利だからです。そのため、体脂肪をそぎ落とし、筋肉も太くしません。

ただ、アスリートのカラダを動かしているのは筋肉だけではありません。腱など弾力性のある組織も使いますし、カラダを素早く動かすためには神経系の反応の速さも必要になります。速く走ることはもちろん、素早く方向転換したり、高くジャンプしたりするために、トップアスリ
ートは筋肉を鍛える
だけでなく、神経系
のトレーニングも
行っているのです

  • カラダづくりで思い浮かぶのは、野球の投手です。投打ともに優れた規格外の選手が現れ、体重を増やした昨シーズンは大活躍をしました。日本野球界だけでなくMLBの選手もカラダが大きくなったことが話題になっています。投手が筋肉をつけすぎると故障することがあるため、危険であるとも言われていますが、実際はどうなのでしょうか?

F1レースでたとえるならば、好成績をあげるためには車体の性能とドライバーの運転技術の両方が、バランスよく高められる必要があります。 いくら車体の性能がアップしても、それに運転技術が伴わなければ、好成績につながりませんし、場合によっては事故を起こしてしまうかもしれません。

アスリートも同じで、筋トレなどによるカラダの強化と、それをパフォーマンスにつなげることの両方が必要です。このように、カラダの性能アップを、最終的な目的であるパフォーマンスの向上につなげる能力を「アダプタビリィティ(適応能力)」といいます。

筋肉をつけて体重を増やしたことが野球のパフォーマンス向上に結びついている選手は、アダプタビリィティが高いのだと考えられます。また、カラダの性能をパフォーマンスに移行させる能力である「モー
ターコントロール
(運動を制御する
力)」も、同時に
トレーニングして
いるものと思われ
ます。

2回にわたり、一流アスリートのカラダやパフォーマンスの「なぜ?」と、トレーニングについてお答えしてきました。選手たちは、より高度なトレーニングを行っていますが、その基本は、あなたがティップネスで継続しているトレーニングと共通です。それぞれの目標に向かって頑張りましょう! そして、「トレーナーズ・コラム」の今後にも乞うご期待!!

TRAINER PROFILES

澤田 勝Masaru SAWADA

チーフトレーナー

イングランドサッカー協会公認メディカルライセンスLevel2/NASM-PES(全⽶スポーツ医学協会認定パフォーマンスエンハンスメントスペシャリスト)/NSCA-CPT(全⽶ストレングス&コンディショニング協会認定パーソナルトレーナー)、他。 ティップネストレーニングアドバイザーとして、数多くのプログラム開発に携わる。2016年3月より、ティップネスアスリート⽀援事業のチーフトレーナーに就任。

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