快適な生活の基本!体のリズムは24時間周期
私たちの体には地球の公転や自転に合わせて、1年のリズムや1日の生理的なリズムがあります。これは「生体リズム」と呼ばれるもので、人間の場合、1日は約24時間の周期と言われています。 私たちは、その24時間を次に挙げる5つの条件を利用しながら調整しています。
(1)昼と夜の光による明暗。
(2)家庭、学校、会社などの場で、定時で行動するルール。
(3)決まった時間に摂る食事。
(4)適度な運動。
(5)温度や湿度などの環境。
これらの要素から、さまざまな刺激が感覚器を通じて体内時計に伝達され、1日を24時間サイクルにしているのです。たとえば朝、陽が昇ってから活動を始め、陽が落ちて夜になると眠くなるというのは、この生体リズムに合った自然な生活。このリズムがうまく整っていると、快適な生活が送れるだけでなく、免疫力も向上すると言われています。
疲労や不調の原因は体のリズムが崩れているから
現代では環境や社会全体のリズムが変化しているため、リズムを整えるのに必要な条件が整わず、リズムが乱れがちになっています。たとえば、夏場、クーラーが利いた部屋にずっといて汗をかかないでいたり、冬は暖房で暑いくらいになっていたりということがあるでしょう。また、決まった時間に食事を摂らないことも生体リズムを崩すひとつの原因。その他にも、夜更かしをして本来寝るべき時間に寝ていなかったり、デスクワークなどで日中に体を動かすことが少なく運動不足の環境にあったりということも、体のリズムに大きく影響してきます。
このようなリズムの乱れをそのままにしておくと、質の良い睡眠がとれない睡眠障害を招くこともあり、食欲不振、日中の思考力低下、慢性疲労などの困った症状が現れてくることもあります。では、このリズムを正して快適な生活を取り戻すためにはどうしたらいいでしょうか。
疲労を解消!リズムを整えるために必要な3つのポイント
1日のリズムの基本となるのは「運動 」と「食事」と「回復」の3つ。適度に体を動かす、規則正しく食べて、しっかり休む ことが大切なポイントです。それぞれ見ていきましょう。
「運動」でいらないものを排出して、疲れもスッキリ
運動は、だるさや疲れの解消にも効果的。散歩や軽いジョギング などの有酸素運動をすると、体温が上昇して血液の循環が良くなるため、たくさんの酸素や栄養が体中に運ばれるようになり、体にたまった老廃物も排出されます。その結果、ココロもカラダもすっきりとリフレッシュできるのです。その際、運動後のストレッチをして、使った筋肉をほぐすことも忘れないようにしましょう。運動でしっかり汗をかくことは体温調整にもつながるため、夏バテのぐったりとした疲労感も軽減されるはずです。
デスクワークで1日中座りっぱなしという方も、夜寝る前や朝の出勤前にストレッチなどを取り入れる習慣を持てば、肩こり、腰痛、眼精疲労の予防にもなって一石二鳥です。
規則的な「食事」で疲れをためない体に
生体リズムを整えるためにも不規則な食生活は大敵。食事をする時間もなるべく一定にして、疲れをためない本来の体を取り戻しましょう。運動する人は骨や筋肉をつくる、たんぱく質やビタミンB群、カルシウムなどを積極的に摂るようにするなど、バランスの良い食生活を心がけるようにしましょう。
質の良い「回復」が生体リズムの要
運動して食事を摂ったら、「回復」することも忘れてはいけません。特に睡眠は規則正しい生体リズムを刻む要です。寝る時間や起きる時間がいつもバラバラだとリズムが崩れて、体に大きな負担をかけてしまいます。また、睡眠中は骨や筋肉などをつくる成長ホルモンが分泌される時間。この時間に体は疲れを取って新しく生まれ変わろうとしているのです。生体リズムの配分が「活動」ばかりに傾かないよう、しっかり休んで回復することも大切です。
生体リズムを整えるためには、適度な運動をする、3食きちんと食事をとる、質の良い睡眠でしっかり回復する、といった、規則正しい生活が基本になります。生体リズムを整えることが、疲労の解消や不調からの脱出に繋がります。一度、今のご自身の生活を見直してみませんか?「今は元気だから」と思っていても、生体リズムが崩れていると、今後大きな不調を招くこともあるかもしれません。いつまでも元気でいるために、「運動」と「食事」と「回復」 の3つをバランスよくとって、正しいリズムで生活することを心がけてみましょう。