【初心者でも参加可能】今話題のスパルタンレースとは?
スパルタンレースは、世界45カ国で年間170以上のレースが開催される世界最大級の障害物レースです。自然の中で行われるこのレースでは、壁を越えたりロープを登ったりと、さまざまな障害物を乗り越えながらゴールを目指します。世界大会では賞金総額が30,000ドル(約468万円、1ドル156円換算)と大きく、注目を集めています。
ここでは、スパルタンレースの概要や競技内容、種目、開催国、参加条件について詳しく解説します。
競技内容
スパルタンレースには主に4つの種目があり、5kmから21kmのランニングに加え、20~30個の障害物を乗り越えるレースです。各種目には、参加条件が異なるカテゴリーが設定されています。参加条件なしの「オープン」、年齢別の「エイジカテゴリー」、そして賞金と表彰が与えられる上位者向けの「エリート」があります。
種目 | 概要 | 参加カテゴリー |
SPARTAN SPRINT | 5kmとスパルタンレースの中で最も短いレース | ELITE(MEN/WOMEN)・AGE(14-29歳/ 30-39歳 ・ 40歳以上)/OPEN |
SPARTAN SUPER | 25の障害物を10kmの中で乗り越えていくレース | ELITE(MEN/WOMEN)/AGE(14-29歳/ 30-39歳 / 40歳以上)/OPEN |
SPARTAN BEAST | 30の障害物を21kmの距離で乗り越えていくレース | ELITE(MEN/WOMEN)・AGE(14-29歳/ 30-39歳 / 40歳以上) |
SPARTAN KIDS | 14歳以下が対象で1〜3kmのコースを走るレース | COMPETITIVE BOYS(10-11歳 / 12-14歳)・COMPETITIVE GIRLS(10-11歳 / 12-14歳)・OPEN(4-14歳のお子様全員) |
開催国
スパルタンレースは2010年にアメリカ・バーモント州で初めて開催され、その後世界各国に広がりました。現在では、日本を含むアジア、ヨーロッパ、アメリカ大陸、アフリカなど、45カ国で開催されています。総参加者数は600万人を超え、世界大会も定期的に実施されています。
参加条件
スパルタンレースの参加条件は、種目ごとに設定されたカテゴリーによって異なります。
● ELITE: 順位を競う上級者向け。
● AGE: 14-29歳、30-39歳、40歳以上に分かれた年齢別カテゴリー。
● OPEN: 参加条件なしで誰でも楽しめるカテゴリー。
● KIDS: 4~14歳の子どもが参加できる種目。
初心者から競技志向の上級者、さらには子どもまで楽しめるレースが用意されており、家族や友人と一緒に参加するのもおすすめです。
スパルタンレースが流行っている理由
スパルタンレースの最大の魅力は、自分の肉体的な限界に挑戦する楽しさにあります。
日本には2017年に上陸したスパルタンレースですが、近年の健康志向の高まりや、ランニング・筋トレブームを背景に「ただ走る」「重りを持ち上げる」といった単調な運動ではなく、多様な課題を体全体を使って乗り越える競技として人気が急増しています。
スパルタンレースでは、壁をよじ登る、重量物を運ぶ、ワイヤーの下をほふく前進で進むなど、多種多様な課題が設けられています。この競技では筋力や持久力だけでなく、バランスや柔軟性、そして瞬発力といったさまざまな体力要素が求められます。また、タイムを競う達成感や、仲間と助け合いながらゴールを目指す一体感もスパルタンレースならではの魅力です。
スパルタンレース参加者の声
スパルタンレースには、この日のために日々練習をして仕上げてきている上級者から、初参加のビギナーまで数多くの人が参加しています。参加者の声の一部をご紹介します。
・「青空の下で全力でフィールドワークするのは、日々のジムの筋トレとはまた違う解放感がありました」
・「日々ジムで運動はしていますが、かつてしたことのない動きばかりだった。特に槍投げは面白く、練習してうまくなりたいと思った」
・「登ったり、降りたり…マリオとルイージの気持ちがわかりました」
・「沖縄のスパルタンレースに参加。最高のロケーションでした」
・「障害物がクリアできないと、バーピージャンプ30回すれば次に進めるという仕組み。数えきれないほどジャンプし、翌日は立ち上がれないほど筋肉痛になりました」
・「火をジャンプで飛び越えたのは人生初。忘れられない経験になった」
・「『乗り越える』という言葉の意味が、体で理解できた」
・「泥水の中でほふく前進してみて、自衛隊の大変さがわかった」
・「個人戦だけでなく、OPENというチーム戦があり、ペナルティのバーピーを分け合えることができます。自分が障害をクリアして仲間がクリアできなかったときは自分もバーピーし、自分がクリアできなかったときは皆に飛んでもらい…学生時代の部活を思い出し胸が熱くなりました」
・「今までしたスポーツの中で一番ハードで、何度もギブアップしそうになったが、仲間と励ましあいながらゴールできた時にはかつてない達成感があった」
一人で目標を決め、練習して本番にストイックに望むのもよし、仲間と一緒に参加して絆を深め合うのもよし。まずは5kmからトライしてはいかがでしょうか。
スパルタンレースへ参加するまでの流れ
1. 公式サイトでレースを選ぶ
まずは公式サイトにアクセスし、レースのカテゴリー、日程、開催場所を確認しましょう。スパルタンレースでは、1つの開催で全ての種目やカテゴリーが行われるわけではありません。たとえば、「スプリントとキッズのみでエリートはなし」や「スーパーとスプリントで、ELITE・AGE・OPENが開催」といった具合に、開催内容が限定される場合が一般的です。
申し込みたい種目やカテゴリーが自分の希望に合っているか、開催日程や場所をしっかり確認することが重要です。
2. 参加者情報を登録し、決済を行う
参加したいレースが決まったら、公式サイトのエントリーページに進みます。登録ページで必要な参加者情報(氏名、連絡先など)を入力し、クレジットカードで決済を行うことでエントリーが完了します。
3. 「レースガイド」および「スタート時間が記載されたバーコード 」を発行する
レースガイドは、レース当日10日前までに、スタート時間が記載されたバーコードは、レース当日10日前にウェブサイト上で発行されます。あとは必要に応じて宿泊先を抑えたり荷物の準備をして、当日に現地に移動すればOKです。
スパルタンレースを完走するために準備したい2つのこと
肉体的に過酷なスパルタンレースを完走するためには、適切なウェアなど必要なものの準備や、事前に十分な体力をつけるためのトレーニングが必要です。
ここでは、スパルタンレースを完走するために必要なものや肉体的な準備について解説します。
レース中に必要なものを準備する
スパルタンレースでは、屋外での運動に適したウェアとシューズを準備することが重要です。特にウェアは季節に応じたものを選びましょう。夏場は吸水性・速乾性に優れたシャツやショートパンツがおすすめです。一方、冬場は保温性が高く、動きやすい高機能ウェアが適しています。
また、障害物を乗り越える際のケガ防止のため、夏でも長袖やコンプレッションレギンスの着用が推奨されています。さらに、大量の汗や泥で汚れることを考慮し、着替えやタオル、ボディシートを用意しておくと安心です。
レースは最低でも5km、最長で21kmにも及び、体力を消耗するため、エネルギー補給も欠かせません。スポーツドリンクや塩タブレットを準備しておくことで、体力の維持や熱中症対策に役立ちます。必要なものをしっかり揃えて、万全の体制でレースに臨みましょう。
トレーニングをして体力をつけておく
スパルタンレースは最低でも5kmの距離を走りながら、さまざまな障害物を超えるため、かなりの体力と筋力が求められます。そのため、参加前に十分なトレーニング期間を設け、持久力や筋力を鍛えることが必要です。
スパルタンレースに挑戦したいけれど、どのようなトレーニングをすればよいかわからない方や、専門的な指導を受けたい方には、専門的なプログラムへ参加するのもおすすめです。
以下に、スパルタンレースに向けて体力をつけるために実際に行いたいトレーニングを3つ紹介します。
トレーニング1. スクワット
スクワットは、下半身と体幹を同時に鍛えられる効果的なエクササイズです。特にスパルタンレースでは長距離を走ったり、さまざまな障害物を跳び越えたりするため、下半身の筋力が重要です。スクワットはこうした動作に必要な筋力と安定性を効率的に強化します。
▼スクワットのやり方
1. 両足を肩幅に開き、つま先と膝の向きを揃えます。両手を前に伸ばすと、重心のバランスを取りやすくなります。
2. 息を吸いながら、腰をゆっくりと落とします。かかとが浮かないように注意し、お尻を後ろに引くイメージで動かします。
3. 太ももが床と平行になるまで腰を落とします。
4. 息を吐きながら、膝が伸び切らないところまで腰を戻します。
5. この動作を10回繰り返し、休憩を挟みながら3セット行いましょう。
▼スクワットのポイント
● 上下の動作は勢いに頼らず、筋肉を意識しながらゆっくりと動きましょう。
● 膝がつま先より内側に入らないよう、しっかりと外側に広げます。膝が内側に入るとケガの原因になります。
● 背中を丸めずに胸を張り、お尻を突き出すように意識しましょう。おへそを床に向けるイメージで動作を行うとフォームが安定します。
トレーニング2. バーピー
バーピーは、立ち姿勢から腕立て伏せの姿勢になり再び立ち上がる動作を連続して行うトレーニングです。上半身、体幹、下半身を同時に鍛えられるため、非常に効率的です。スパルタンレースでは低い姿勢をとる動作やジャンプを繰り返す場面が多いため、バーピーは体力作りにとても効果的です。
▼バーピーのやり方
1. 立ち姿勢から両手を床につけ、足を後ろに伸ばして腕立て伏せの姿勢になります。
2. 足を元の位置に戻し、立ち上がった勢いで真上にジャンプします。
3. この動作を30秒間、できるだけ多く繰り返しましょう。
▼バーピーのポイント
● 跳び上がる動作は足首や膝に衝撃がかかるため、関節に痛みがある場合はジャンプを省略し、安全に行いましょう。
● 腕立て伏せの姿勢になる際は腰が反らないように注意し、体幹をしっかりと意識しましょう。
● 30秒がきつい場合は15秒から始め、徐々に時間を伸ばしていくのがおすすめです。
トレーニング3. 懸垂
懸垂は、棒や懸垂バーにつかまり、自分の体を引き上げるトレーニングです。主に背中の広背筋と腕の上腕二頭筋を鍛えることができます。スパルタンレースでは、壁をよじ登るなど「引っ張る力」が必要な障害物が多数登場するため、懸垂でこの力を強化しておくことは非常に効果的です。
▼懸垂のやり方
1. 懸垂バーに両手でつかまり、肩幅程度の幅で順手で握ります。
2. 口から息を吐きながら、肘を曲げて体を引き上げ、あごがバーの高さを超えるようにします。
3. 鼻から息を吸いながら、ゆっくりと体を下ろして元の位置に戻ります。
4. この動作を10回繰り返し、2~3分程度の休憩を挟みながら3セット行いましょう。
▼懸垂のポイント
● 降りる動作はゆっくりと行いましょう。勢いよく体を下ろすと肩に負担がかかり、ケガのリスクが高まります。
● 10回できない場合は、足元に台を置いて足の力を使いながら行うと効果的です。初心者でも無理なく取り組むことができます。
「挑戦」をしたい方にはスパルタンレースがおすすめ
スパルタンレースは、単なるランニングや筋トレでは味わえない、さまざまな障害物を乗り越える挑戦的なレースです。自分の体力や筋力を試し、肉体の限界に挑むことで達成感と楽しさを得られるのがこのレースの魅力です。「ランニングや筋トレなどで体力がついてきたけれど、さらに挑戦してみたい」と考える方にとって、まさに理想的な競技と言えます。
参加者の声で多かったのが「スパルタンレースを目的とすることで生活習慣が改善され、健康的になった」「今までにない経験ができた」というもの。今の生活に満足していない方、新しいことをしたい方にはうってつけのイベントです。
運動を継続するためには、新しい目標に挑戦し続けることが大切です。トレーニングをより楽しむためにも、ぜひスパルタンレースに挑戦してみてください!