たるんだお尻になってしまう原因とは
自分では見えづらいパーツだからこそ、たるみや形の変化に気付きにくい「お尻」。鏡に移る自分の後ろ姿をふと見たときに、あまりの変化に衝撃を受けることもあるでしょう。そもそもなぜお尻はたるんでしまうのでしょうか。主な原因は3つあります。
1. 加齢による筋肉量の低下
本来、お尻は筋肉と脂肪の間にある筋膜や結合組織によって形を保っています。もともとお尻は日常生活動作では鍛えづらいパーツであるため、トレーニングしない限り、加齢とともに筋肉はどんどん衰退…。結合組織の力が弱まってしまい、結果的にお尻の下垂につながるのです。
年齢を重ねる過程で「足が短くなった」と感じる方もいますが、実はそれはゆるんだお尻の肉が太ももに垂れてきているため。トレーニングによって引き上げることで、お尻だけでなく体全体のスタイルアップ効果も狙えます。
2. 姿勢の悪さ
猫背や反り腰、脚を組む癖などもお尻が垂れる原因のひとつ。姿勢が悪い状態が続くと“体の歪み”が生じます。この歪みが慢性化すると筋肉や筋膜が凝りかたまり、お尻を支える筋力が低下。結果的にお尻がたるんだり形が崩れてしまいます。
3. 冷えによる血行不良
お尻を触ったとき、「他のパーツよりも、かなりひんやりしている」と感じた方は要注意!冷えによって血行が鈍くなっている可能性があります。血行の流れが滞ると、脂肪が付きやすくなり四角形のようなたるみ尻になってしまいます。
スタイルアップだけじゃない!お尻を鍛えるメリット
お尻のエクササイズには、スタイルアップ効果のほかにもさまざまなメリットがあると言われています。詳しく見ていきましょう。
<メリット>
・基礎代謝が上がり、ダイエット効果が得られる
・体の歪みが整い、肩や首、背中、腰の痛みが軽減される
・血流がよくなり、冷え、むくみが改善される
・内臓が正しい位置に戻り、ぽっこりお腹が解決される
一見関係ないように思えますが、お尻の筋肉を鍛えると骨盤の位置や姿勢が正されて「肩や腰などの痛み」や「内臓の下垂」なども改善できると言われています。また、お尻の近くにある鼠径部(太ももの付け根)には太い血管が多数通っているため、トレーニングによって血流がよくなると新鮮な血液が体全体に行き渡るように。冷えやむくみの改善にも効果的です。
美尻になるために鍛えるべき筋肉とは
お尻は表面にある「大臀筋」、深部にある「中臀筋」「小臀筋」、股関節を動かす「梨状筋」などの複数の筋肉によって構成されています。プリッと上がった美尻を目指すには、このうちの最も面積の大きな「大殿筋」と、骨盤を支える「中殿筋」を重点的に鍛えると効果的です。
“お尻のどの筋肉に効いているのか”を意識してエクササイズしてみましょう。
1日5分で変わる!美尻を作る2つのエクササイズ
普段の生活で刺激しづらいお尻の筋肉にしっかり効く美尻エクササイズを2つご紹介します。どちらも自宅で簡単にトライできるもの。まずは1日5分からはじめてみましょう。
▶ヒップリフト
寝たまま行える「ヒップリフト」は、お尻や腰まわりの引き締めに効果的。最初のうちは、膝に小さめのクッションや枕を挟むと正しいフォームを掴みやすいでしょう。
■やり方
1.仰向けに寝て、両膝を立てます。
2.両手は体の脇にそっと添えましょう。
3.そのままの姿勢で、お腹からお尻にかけてを持ち上げます。
4.ゆっくりとした上下運動を10回ほど繰り返しましょう。
■ポイント
内ももに力をいれながら行いましょう。
お尻から腰のラインが下がったままだと効果が薄れてしまいます。しっかりお尻を高い位置まで浮かせ、筋肉に負荷をかけましょう。
▶ローブリッジ
両手足を使って背中を反らせるブリッジを低い位置で行う「ローブリッジ」。背中からお尻、ふくらはぎにかけて体全体の筋肉にアプローチできます。
■やり方
1.仰向けになり、両足は肩幅に開きます。
2.両手は床に沿わせ、体の斜め下に向かって伸ばします。
3.お腹を引き締めて胸を張り、肩と踵を支点にお尻を床から浮かせます。背中から腰を弓のように反らせるイメージです。
■ポイント
余裕のある方は、片足を上げながら行うとより効果的です。
美と健康のために!お尻のエクササイズをはじめてみよう
お尻を鍛えると、脚長効果やぽっこりお腹の解消などの見た目へのうれしい効果から、お尻の筋力アップ、血行促進によるむくみや冷えの改善、歪みからくる肩・腰の痛みの改善など、健康への効果も期待できます。筋肉は何歳になっても鍛えられるもの。一度垂れ下がったとしても、エクササイズすることでまたお尻をキュッと引き上げることができます。美と健康のために、本記事でご紹介した美尻エクササイズにトライしてみてくださいね!