筋肉は使わなすぎも使いすぎも委縮する?
筋肉は使わないと育たない。という認識は多くの人が認識されていることだと思いますが、集中して使い過ぎても委縮するってご存知ですか?それは3つの原理の中の一つに当てはまるからなんです!
◆トレーニングの3原理とは
【過負荷の原理】
過負荷の原理とは、その字のごとく、カラダの機能を向上させるためには今もっている能力以上の負荷を与える必要がある。ということ。
よく、毎日ウォーキングを30分行っているからやせるはず。という方がいらっしゃいますが、「毎日同じ動き=今持っている能力とほぼ同等」ということになるので、カラダは変化しよう!という状態にはならず、思ったほど効果が出ないのです。
効果を出すためには、日常生活では行わないような重さ(速さ)を扱うことがとても重要。重さや動きになれてきたら見直しのタイミングです!
【可逆性の原理】
トレーニングを中止してしまうと、カラダが元の状態に戻ってしまうという原理。特に短期間で集中的にトレーニングをしてつけた筋力は早く元に戻ります。一方ゆっくり時間をかけてつけた筋力は、中止しても元にもどるまでのスピードもゆるやか。
短期ダイエットのリバウンドが多い一つの原因でもあります。
また、短期的なトレーニングにありがちなのが十分な回復を伴わないトレーニング頻度。負荷をかけ→筋繊維にキズをつけ→回復するという過程の中で筋肉は育ちます。筋肉が回復し成長するヒマがないと、場合によっては筋トレをしていても委縮してしまう・・・ということにもなりかねません!
「カラダはゆっくり育てること」が大切です!
【特異性の原理】
特異性の原理とは、あたりまえのようですがトレーニングの種類によって効果が異なるということ。全身の健康維持向上であればまんべんなく行うことが大切ですが、決まった効果を求めるのであれば、それに適した運動をセレクトできるようにする必要があります。例えばダイエット目的と筋肉を大きくしたい目的、または筋力をつけパフォーマンスをあげたいという目的ではそれぞれ種目も方法も異なるのです!
目的別!3原理の活用法
さて、トレーニングの3原理についてはご説明しましたが、ではいったいどう使ったらいいの?という疑問もあるかと思います。
そこで代表的な活用法をご案内します!
■ 健康維持、体力向上が目的の場合
基本的には、「大きな負荷はかけず・全身を使い・習慣化する」のがポイント。
日常生活と同様の動作なら、重さや速さを少しアレンジし日常よりも“少しキツイ”くらいに。日常動作に近い動きは下半身が中心になりやすいので、上半身の動き(特に背中周り)など普段大きく使うことがない部分を加えるのもGOODです。
習慣化のため週に4-5回はできることをセレクトするとよいでしょう。
例えば・・・
▶ 帰り道を2駅分早歩きで帰る → “速さ”と“時間”で強度UP!
▶ 家事の合間にスクワットを10回×2セットと背中ストレッチ → “動き”で強度UP!
▶ ラジオ体操を汗ばむ位大きく行う → “全身を連動して使う”が◎
などがオススメです!
■ ダイエット目的なら全身の筋トレと有酸素運動を!
ダイエットなら「基礎代謝」を上げ「脂肪燃焼」させるのが肝。
とにかく有酸素運動だけ!という方もいますが、その時は一時的に痩せますが日々のベースとなる代謝量が変わらないとリバウンドしやすく。
▶ 有酸素運動なら、すこしキツめを20分以上か、心拍数を上げて行うインターバルトレーニングで1分強く→20秒お休み などを繰り返しながら10分~15分。
▶ 筋トレは、大きな筋肉を使って効率よく代謝アップを狙うため、背中・胸・お腹・脚の4種目をセレクトするのがオススメです。
■ 筋肉は「どうつけたいか?」でやり方が違う!
筋肉をつけたいといっても「大きくしたい」「すらっとつけたい」「何かができるようになりたい」と人それぞれ思い描く目標はさまざま。
筋トレはその「なりたい状態」に合わせて、扱う重量・回数・セット数・インターバルが異なります。後編ではそれぞれのトレーニングボリュームの目安についてご紹介予定です!
▶ 筋トレを始めるなら、「フォーム」を身に着けられる基礎メソッドがオススメ。1部位ごとを10回ギリギリの重さで、10回×2~3セット行いましょう。
インターバルは1分程度。フォームを確認しながらできるので、見た目にもキレイで偏りのない筋肉をつけられます。
トレーニング原理を知ってもっと効果の出るカラダへ
いかがですか?
トレーニング効果を上げるためにはいくつかの条件があります。
トレーナーに相談しながら進めたり、「効果がイマイチだな」と思ったら一度3原理に立ち戻ってみるのも、効果を停滞させず継続させるコツですよ!
ぜひ覚えてみてください。