体が冷えるとどんなデメリットがあるの?
冷え症の方はもちろん、そうでない方も冷えを感じやすくなる秋冬シーズン。“寒い季節だから冷えるのが当たり前”と思われがちですが、「冷えは万病のもと」と言われるとおり、体の冷えはさまざまなカラダやココロの不調を引き起こします。以下に思い当たるところはありませんか?
<冷えが原因で引き起こされるカラダの不調>
・肩や首、腰など体の凝り
・頭痛 ・便秘
・生理痛がひどくなる
・生理不順
・むくみ
・食欲不振
・不眠
・憂鬱感、イライラ
・風邪を引き起こしやすくなる
・疲れやすくなるなど
このような不調を防ぐ&解消するために「冷え」とは何か、体の芯から温めるにはどうしたらよいかをみていきましょう。
そもそも「冷え」って?表面体温と深部体温の違い
体温といえば一般的に体温計で測った数値を指しますが、これは「表面温度」のこと。これに対し、冷えの基準となるのが、体内にある内臓などの温度を指す「深部体温」です。
入浴や運動などによって一時的に上下しやすい表面温度と異なり、深部温度は体温を一定に保ちやすい特徴があります。上がりづらいけれど、一度上げることができれば温度を高いまま維持することができます。
直接計測できない深部体温の低下はなかなか気付きづらいもの。以下のチェック項目を参考に、隠れ冷えに気付きましょう。
★CHECK! 「深部体温」が低くなっているかも!?
□手足(末端)が冷えてつらい
□便秘や下痢など、腸トラブルが多い
□夜中に何度も目がさめる
□汗をかきにくい
□風邪を引きやすい、風邪がひどくなる
□生理痛が重い
□冷たいものをよく飲む、食べる
□湯船には浸からず、ほぼ毎日シャワーのみ
□体を動かす習慣がない
□慢性的な睡眠不足を抱えている
□ストレスを抱えている
上のチェック項目に複数当てはまった方は深部体温が冷えている可能性あり。次章以降で紹介する方法を試して、体を温める「温活習慣」に変えていきましょう。
体の中から温める!取り入れたい温活習慣とは
冷えを解消するためには、表面的な体温ではなく体の中から温めていく必要があります。
おすすめ温活習慣① 冷たい飲み物や食べ物は避ける
冷たい食べ物や飲み物は、胃や腸などの内臓冷えの原因に。「飲み物には必ず氷を入れる」「冷たい食べ物が好き」という方は、食生活から少しずつチェンジしましょう。飲み物は常温やホットに、体を温める食材である生姜やにんにく、冬に旬を迎えるかぼちゃやレンコンなどを食べるのもおすすめです。
おすすめ温活習慣② 手足やお腹まわりを冷やさない
毛細血管が密集している「手足の先(末端)」、深部低下に繋がる「お腹まわり」を冷やさないようにしましょう。「足首まである靴下を履く」「腰からお腹まで包み込む下着を着用する」「腹巻を着用する」など、温度を逃がさない工夫を取り入れてみてください。最近では、お腹に当てる温パッドや保温に優れた靴下なども多数展開されています。とくに寒い時期には温活グッズを活用するのも一案です。
おすすめ温活習慣③ 湯船に浸かって血流アップ
湯船に浸かって体全体が温まると、血管が拡張し血流がアップします。手足の先まで血液が行き渡るため、末端冷え症の解消も期待できるでしょう。さらに血行促進効果を高めたい場合は、入浴剤を活用するのもおすすめ!なかでも、毛細血管を拡張させる炭酸入浴剤や保温効果の高い上質なソルト系入浴剤が効果的です。
おすすめ温活習慣④ 運動をして血流が良い状態を目指そう
運動不足によって筋肉量が落ちると、熱を生み出す力が低下して体温が下がってしまいます。適度な運動を取り入れて、筋肉量をアップさせていきましょう。また、体を動かすと筋肉のポンプ機能がうまく働き、血行が促進されます。体の隅々まで血液が循環するため、末端冷え性の解消にも効果的です。
外でもできる温活エクササイズ
運動は深部体温をカラダの内側から上げるのにとても効果的。外でもできる簡単エクササイズから、フィットネスクラブや自宅で行うエクササイズまでを紹介します。
▶肩まわし温活術
肩を回すだけのシンプルな温活エクササイズです。簡単な動きですが、肩甲骨を動かすことができるためこれだけで体がポカポカしてきます。
■やり方
1.椅子に背を伸ばして座ります。
2.肩をすくめて、ゆっくり後ろ向きに肩を回します。
3.前回しと後ろ回しを各10回行いましょう。
■ポイント
手が肩から少し離れてもOK!両肘で大きく円を描くように、後ろ回しをしましょう。
▶ドローイング温活術
腹式呼吸をゆっくりと繰り返す「ドローイング」。インナーマッスルに働きかける効果があるため、内臓温度アップが期待できます。
■やり方
1.背筋を伸ばし、息を大きく吸って止めます。
2.膨らませたお腹が凹むように、静かにゆっくりと息を吐き出します。
3.空気を完全に吐き出したら、凹ませた状態で30秒キープしましょう。
4.この動作を5回繰り返します
■ポイント
息を吸い込むときは、お腹に空気を溜め込むイメージで。
フィットネスクラブや自宅などで行いたい温活エクササイズ
大きな動きをとれるフィットネスクラブや自宅では、足を動かすエクササイズにトライ!血行を促進させることで体温アップが期待できます。
▶カーフレイズ
ふくらはぎにある腓腹筋やヒラメ筋を鍛えられる「カーフレイズ」。冷えにより滞りやすい足の血流が促進され、冷えやむくみなどを解消します。
■やり方
1.直立した状態から、軽くかかとを浮かせます。
2.その状態から、かかとを高くあげて2秒キープします。
3.ゆっくりとかかとを下ろします。
4.左右それぞれ、各15回×1~2セット行いましょう。
■ポイント
かかとを上げるときは、ふくらはぎの筋肉を意識しましょう。少し緊張させるように力を加えます。
▶サイドレッグレイズ
腹筋やふくらはぎ、お尻にアプローチできる「サイドレッグレイズ」。床に寝たまま行えるので、起床時の目覚めエクササイズとしてもおすすめです。
■やり方
1.体の右側を下にして、膝を軽く曲げて横向きで寝ます。
2.左足を持ち上げ、ゆっくりと15回ほど上げ下げします。
3.体の向きを入れ替えて、右足も同様に15回ほど上げ下げしましょう。
4.一連の動きを各1~2セット行います。
■ポイント
足を持ち上げるときは、上半身や頭が動かないよう注意しましょう。
食事+衣服+温活エクササイズで、体を温めよう
男性と比べて筋肉量が少ない女性は、熱を生みづらく冷えやすいもの。「温活習慣」を意識し、食生活や着用するものを工夫したり運動をしたりして、体の芯から温かい毎日を過ごしたいですね。特に運動は血流良化や筋肉量の増加による「深部体温」の上昇に効果的です。ぜひ本記事で紹介した温活エクササイズにトライして、寒い季節も元気に自分らしく過ごしてくださいね!