【きつい?】筋トレが続く人はすごいの?継続率からすごさを見る
結論から言えば、筋トレを継続できている人は本当にすごい存在です。なぜなら、筋トレは続けられないことのほうが一般的であり、継続できる人は明らかに少数派だからです。
笹川スポーツ財団が2020年に実施した調査では、「週1回以上筋トレをしている」と回答した成人はわずか約20%。ただし、これは一時的な実施を含むため、継続的に取り組んでいる人はさらに少ないと考えられます。また、国内のフィットネスクラブでは1年以内に半数以上が退会するとされており、アメリカの調査では、1年後もジムに通い続けている人はわずか約4%という報告もあります。
こうしたデータを踏まえると、筋トレを1年以上継続できている人は日本全体でも10%程度、週2回以上の頻度で続けられている人に絞れば5%未満にとどまると推測されます。つまり、習慣として筋トレを継続している人は、まぎれもなく「ごく一部のすごい人」だと言い切ってよいでしょう。
筋トレが続かない人の3つの特徴
筋トレがなかなか続かない人には、共通する思考パターンがあります。それぞれについて詳しく解説します。
目標を決めずに実施している
明確なゴールがないまま筋トレを始めると、次第に「なぜやるのか」が見えづらくなり、忙しさや、ちょっとした言い訳で中断しやすくなってしまいます。
目標の例としては、「体重を○kg減らす」「体脂肪率を○%にする」「ベンチプレスを〇kg上げる」「プランクを〇秒続けられるようにする」といった数値目標が一番わかりやすいでしょう。
「憧れのインフルエンサー〇〇のような体型になる」というイメージを持つのもおすすめです。
あるいはもっと直接的に「一年間続けてみる」という続けること自体を目標にするのもいいでしょう。
ただし、高すぎる目標設定は挫折してしまうので、適度な目標を設定しましょう。
短期間で体が変わると思い込んでいる
すぐに結果が出ないと、「やっても意味がない」と感じてやる気を失うケースは少なくありません。ですが、体の変化は一朝一夕には現れないものです。
実際には、筋トレを始めても1週間や2週間で見た目に変化が出ることはほとんどありません。筋肉を増やしたい場合でもダイエットの場合でも、目に見える変化を実感できるまでには最低でも3ヶ月程度かかるとされています。短期的な結果にこだわらず、長期的な視点で取り組む姿勢が大切です。
完璧にメニューをこなそうとしている
さぼって筋トレに行かなくなってしまうパターンもあれば、真面目がゆえにやめてしまうパターンもあります。
毎回、計画通りにトレーニングをこなそうとする真面目な人ほど、うまくいかないときに自分を責めがちです。しかし、仕事や体調、スケジュールの都合で予定通りにいかない日があるのは当然のこと。
「今日はメニューを完遂できなかったから意味がない」と考えるのではなく、「ジムに行けただけでもOK」「ストレッチだけでも十分」と、柔軟に捉えることが継続のカギになります。完璧を目指すより、“できたこと”に目を向ける習慣を持ちましょう。
筋トレを続けるための3つのコツ
筋トレを習慣にするには、「続けやすい環境づくり」と「モチベーションの保ち方」がカギになります。無理な目標を立てたり、すぐに結果を求めすぎたりすると、継続の妨げになることも。ここでは、楽しみながら無理なく続けるための3つのコツを紹介します。
最初から高い目標を目指さない(ハードルを低くする)
筋トレを習慣化するには、最初から高すぎる目標を設定しないことが大切です。達成が難しい目標は、できなかったときの挫折感につながり、やる気を削いでしまいます。
反対に、「これならできそう」と思えるレベルから始めて、小さな成功体験を積み重ねることが継続への近道です。たとえば、「1日1分その場スクワットをする」といった気軽にできる行動からスタートしてみましょう。
「努力できる人は目標設定が上手い」と言われるのは、自分が達成できる範囲を見極めているからこそ。まずは続けられるラインに目標を置いてみてください。
結果を求めすぎない
筋トレの効果はすぐに現れるものではありません。体の変化には時間がかかるため、短期間で成果を求めすぎると挫折の原因になります。
実際に、ジムを継続できている人たちの多くは、「トレーニングそのものを楽しむこと」を意識しています。たとえば、「数値の変化を気にしすぎない」「体を動かすことでリフレッシュできる」といった感覚を大切にしているのです。
成果を焦らず、トレーニングを日々の気分転換やリズムのひとつとしてゆるく楽しむ姿勢が、長く続けるポイントになります。
有識者から指導を受けてみる
正しいフォームや効果的な方法を学ぶには、パーソナルトレーナーなど専門家の指導を受けるのもおすすめです。独学では気づきにくい間違ったフォームのままトレーニングを続けてしまうと、思うような効果が出ないだけでなく、ケガのリスクも高まります。
一方、プロのサポートがあれば、短時間でも効率よくトレーニングでき、効果を実感しやすくなります。結果としてモチベーションも上がり、筋トレを続けやすくなります。
筋トレが苦痛な人におすすめの軽い運動
筋トレの負荷がつらかったり、そもそも筋トレ自体に抵抗がある人も少なくありません。そのような場合は、無理に続けようとせず、もっと気軽にできる運動に切り替えるのも一つの選択です。
たとえば、ウォーキングや軽いジョギング、サイクリングなどの有酸素運動は、筋トレほどの負荷はありませんが、継続することで体力や筋力の向上につながります。特に、運動習慣がなかった人にとっては、それだけでも十分に体が変わっていくでしょう。
また、一人だと続けにくいと感じる場合は、家族や友人と一緒にウォーキングやハイキングに出かけてみるのもおすすめです。人とのつながりが、自然なモチベーションになります。
大切なのは「筋トレをやらなきゃ」と義務感で続けることではなく、「これなら続けられそう」と思える運動を見つけること。自分に合ったスタイルで、無理なく続けられる方法を選ぶことが、運動習慣の第一歩になります。
【リフレーミング】筋トレがきつい人におすすめの考え方
筋トレがつらく感じるときは、「リフレーミング」という考え方を取り入れてみましょう。これは、物事の捉え方や視点を変えることで、ネガティブな感情をポジティブに捉え直す方法です。
たとえば、「今日の筋トレはきつい」と感じたときに、「自分が努力している証拠だ」と考えてみる。「筋肉痛がつらい」と思ったら、「筋肉がしっかり成長しているサイン」と捉える。そんなふうに意味づけを変えることで、気持ちが前向きになり、モチベーションの低下を防ぐことができます。
リフレーミングは、感情を押し殺すのではなく、「別の意味を持たせる」ことで受け入れやすくする工夫です。筋トレが苦しく感じるときほど、こうした視点の切り替えが継続の助けになります。
筋トレの継続率に関するよくある質問
Q.女性の継続率はどれくらい?
A.女性の筋トレ継続率に関するデータはいくつかありますが、全体としてはあまり高くない傾向が見られます。
たとえば、笹川スポーツ財団の2022年調査によると、週1回以上筋トレを実施している割合は、男性が14.1%に対し、女性は9.9%。また、20〜30代の女性を対象とした別のアンケートでは、ジム通いの経験がある人のうち、86%が「続かなかったことがある」と回答しています。
さらに、フィットネスクラブの継続率も男女問わず低く、1年以内に半数以上が退会するとも言われています。こうした結果から、特に女性にとって筋トレを継続するハードルは高めであると考えられます。今も継続できている女性は、全体から見るとかなり少数派。だからこそ、その努力と継続力は大いに誇るべき価値があります。
Q.筋トレの頻度を落としても問題なし?
A.結論から言えば、筋トレの頻度が一時的に下がっても、それだけで大きな影響が出ることはほとんどありません。
筋肉は週1回程度のトレーニングでもある程度の維持が可能とされており、たとえしばらく休んでしまっても、再開すれば比較的短期間で元の状態に戻すことができると言われています。
仕事や家庭の事情で時間が取れない時期があっても、あきらめる必要はありません。完全にやめてしまうのではなく、できるときに再開するという断続的な継続でも、健康維持には十分効果があります。
無理せず楽しく筋トレを続けよう!
データから見ても、筋トレを継続できる人は少数派。だからこそ、続けられなかったからといって落ち込む必要はありません。1回でも取り組めた自分をまずは褒めてあげましょう。
継続のコツは、自分に合ったペースや方法を見つけることです。完璧を求めず、小さな目標から始めて、体を動かすことそのものを楽しんでみましょう。つらく感じたときはリフレーミングを取り入れたり、別の運動に切り替えたりするのもOKです。無理せず、自分らしく続けることが、何より大切です。