【後編】お尻の形診断付き/タイプ別おすすめのヒップアップトレーニング7選

【後編】お尻の形診断付き/タイプ別おすすめのヒップアップトレーニング7選

・自分のお尻タイプを知りたい
・美尻になるトレーニングを知りたい

いくつになっても叶えられるヒップアップ。後編では、あなたのお尻タイプの診断と、お尻タイプ別のトレーニングを紹介します。上がったお尻に欠かせない4つの筋肉を狙い撃ちして、自分でも見たくなるような理想の桃尻に近づきましょう。
前編ではお尻が垂れる原因や、日常生活の悪いクセを紹介しているので、気になる人はこちらもあわせて読んでくださいね。

CONTENTS

理想のお尻の形とは?美尻の定義を解説

「理想のお尻」を目指すにあたり、「美尻」とはどんなお尻なのかイメージしてみましょう。

理想のお尻タイプは、丸みのある桃尻

理想のお尻タイプは、丸みのある桃尻

理想のお尻タイプとしてよく言われるのが桃尻(ももじり)、「ピーチ型」です。
文字どおり桃のような形で、適度なボリュームと丸みがあります。骨格の関係で、もとから桃尻の日本人は少ないと言われていますが、筋トレや筋膜リリースで桃尻に近づけていきましょう。

桃尻の定義
桃尻を作るために、桃尻のポイントを押さえておきましょう。

  1. ・丸みがある
  2. ・お尻のトップの位置が高い
  3. ・矯正下着をつけない状態でも同じ形をキープできる
  4. ・お尻にえくぼや縦シワができていない
  5. ・適度なボリューム(膨らみ)がある

上の条件を満たしていれば、立派な桃尻です。大切なのは、丸みとボリューム、そしてヒップトップの位置です。

もっとも体が美しく見える体全体の比率は「バスト:ウエスト:ヒップ=1:0.7:1」です。この黄金比を意識しながら、ボリュームと丸みのあるお尻を目指しましょう。

美尻に欠かせない4種類の筋肉

美しい桃尻を作るには、「大殿筋」「中殿筋」「腸腰筋(ちょうようきん)」「ハムストリング」の4つの筋肉を鍛える必要があります。それぞれの筋肉の場所やトレーニングの効果を見ていきましょう。

▼大殿筋

大殿筋

お尻でもっとも大きな筋肉で、腰付近からお尻の下まで斜めに伸びる筋肉です。丸みがあり、女性らしいヒップラインを作るのに最も大事な筋肉。どのタイプの人も大殿筋のトレーニングは必須です。

▼中殿筋

中殿筋

骨盤の下から股関節の外側に位置する筋肉で、トレーニングによってヒップアップ効果が期待できます。垂れ尻や四角尻の方は積極的に鍛えていきましょう。癒着しやすい場所なので、筋膜リリースも有効です。

▼腸腰筋(ちょうようきん)

腸腰筋(ちょうようきん)

お腹の深層部から骨盤を通り抜けて内ももまで通ずる、上半身と下半身を繋ぐ筋肉です。別名、深腹筋とも呼ばれるインナーマッスルで、姿勢の維持や骨盤を支える役割もあります。姿勢の悪さからくる扁平尻や出っ尻に効果的です。

▼ハムストリングス

ハムストリングス

お尻ではありませんが太ももの後ろ側にある筋肉で、ハムストリングスを鍛える時すぐ上のお尻の筋肉にも作用します。また、ハムストリングスを鍛えると太ももとお尻の境目をはっきりさせることができます。ヒップアップに加えて足長効果も期待できます。

お尻の形を診断して、自分のヒップタイプを知ろう!

このようにお尻の筋肉のつき方や衰え方、また前編で紹介したような姿勢による骨盤の傾斜などにより”お尻の垂れ方”は人によって異なってきます。
お尻の垂れ方は大きく分けると4つ。お尻の形から自分がどのタイプかを知り、どの筋肉を鍛えたら効果的か確認しましょう。

  1.  ①垂れ尻
  2.  ②扁平尻(平尻)
  3.  ③出っ尻
  4.  ④ピーマン尻

①垂れ尻…大殿筋・中殿筋トレーニングを

運動不足や加齢により筋肉が衰えて垂れてしまったのが「垂れ尻」。お尻のトップがなく、お尻全体が大きく垂れ下がり、太ももとの差がわからなくなっている状態です。
多くの人にあてはまるのがこのタイプ。加えて、この後に紹介する「骨盤の傾斜」と合わせ技になっている場合もあります。
運動不足に加えて、長時間椅子に座っている人、足を大きく開かずにぺたぺたと歩くクセのある人にも多く見られます。

鍛えたい筋肉:大殿筋・中殿筋
とにかくお尻まわりの筋力アップが重要。お尻の大部分を締める「大殿筋」「中殿筋」をトレーニングすることで衰えた筋肉を鍛えましょう。重力に負けないお尻は筋力から!バックキックからサイドバックキックまで、一連の流れで行えますよ。

▼大殿筋に効くバックキック

▼大殿筋に効くバックキック

  1.  1. 手と膝をつき、四つん這いになります。手と膝は床から直角になるようにすると安定します。
  2.  2. ゆっくりと片方の足を大きく後ろに伸ばして持ち上げます。膝がお尻よりも少しだけ上に位置するようがんばって上げましょう。
  3.  3. ゆっくりと足を元に戻し、膝をつきます。
  4.  4. 15回ほど繰り返します。
  5.  5. 逆の足でも同じように行います。

▶︎バックキックの注意点
背筋は曲がらないよう真っ直ぐにしましょう。上げ下げはゆっくり行い、お尻の筋肉(大殿筋)が刺激されていることを意識してください。

▼中殿筋に効くサイドバックキック
バックキックの足を後ろではなく横に持ち上げるトレーニングです。

▼中殿筋に効くサイドバックキック

  1.  1. バックキックと同じく、手と膝をつき四つん這いになります。
  2.  2. ゆっくりと膝を曲げたまま、片方の足を横に広げて持ち上げます。膝がお尻と同じ位置になるよう上げましょう。(股関節が痛い場合は無理せずに。)
  3.  3. ゆっくりと足を元に戻し、膝をつきます。
  4.  4. 15回ほど繰り返します。
  5.  5. 逆の足でも同じように行います。

▶︎サイドバックキックの注意点
膝を持ち上げた時、一緒に骨盤も上がって腰のラインが斜めにならないように気をつけましょう。
バックキックと同じく上げ下げはゆっくり行い、お尻の筋肉(大殿筋・中殿筋)が刺激されていることを意識してください。

②扁平尻(へんぺいじり)…腸腰筋トレーニングを

「扁平尻」は姿勢の悪さから骨盤が後傾することにより、筋肉だけでなく骨盤も下向きになっている状態のお尻です。猫背が多い日本人がなりやすいとされています。
骨盤が後傾する原因になる猫背姿勢や、座っている時にお尻の後ろ側で座るクセのある人は要注意。
やせ型の人、下腹部だけぽっこりしている人にもよくみられます。

鍛えたい筋肉:腸腰筋(ちょうようきん)
まずは骨盤を正しい位置で支える「腸腰筋(ちょうようきん)」を鍛えましょう。骨盤後傾による下向きのお尻がまっすぐに戻り、正しいお尻の位置になります。
腸腰筋を鍛える足をあげるトレーニングとあわせて、お尻の筋肉が少ない人は先述の大殿筋トレーニングでヒップをボリュームアップしましょう。

▼壁押しニーアップ

▼壁押しニーアップ

  1.  1. 両手を壁について少し斜めになる位置で立ちます。このとき頭から足までが一直線になるよう背筋をしっかり伸ばしましょう。
  2.  2. まっすぐの姿勢を保ちながら、片方の膝が90度になるよう引き上げます。あげた足の骨盤が斜めにならないよう、膝だけ上げましょう。
  3.  3. 膝を引き上げたまま10秒キープします。背筋が曲がったりお尻が出たりしないよう、お腹と足に力を入れましょう。
  4.  4. 元の姿勢に戻ります。
  5.  5. 反対の足で同じように繰り返します。両方の足で30回程度行いましょう。

▶︎壁押しニーアップの注意点
頭〜足までが一直線になることがポイントです。骨盤が斜めになったりお尻が出たりしないように意識しましょう。

③出っ尻…腸腰筋・腹筋トレーニングを

「出っ尻」は文字どおり、大きく後ろに突き出たお尻のこと。
腹筋の弱さや骨盤の歪みによって腰が反っており、“お腹は前に、お尻は後ろに”出ている状態です。
前のめりに歩く人や腰痛持ちの人、ヒールの高い靴を履いている人によく見られます。出っ尻となる「反り腰」は腹筋の筋肉が弱いことによることも多いため、体幹となる腹筋を鍛えることもポイントになります。

鍛えたい筋肉:腸腰筋・腹筋
出っ尻は、扁平尻と同じ”姿勢の悪さ”と”腹筋の筋力不足”が原因です。骨盤を支えている「腸腰筋」と、お腹の深部にある「腹横筋」「腹直筋」を鍛えられるトレーニングが有効です。筋力をつけることで正しい姿勢を保ち、反り腰を改善しましょう。

▼レッグレイズ

▼レッグレイズ

  1.  1. 仰向けに寝て、両腕はまっすぐ伸ばし、手のひらは下に向け体の脇におきます。
  2.  2. 息を吐きながら、つま先をゆっくりと持ち上げます。このとき膝が曲がらないように気をつけましょう。
  3.  3. 足は直角になるほど上げず、お尻の骨が床から少し離れる程度まで上げます。
  4.  4. 息を吸いながら、ゆっくりとつま先を下げます。
  5.  5. 上下運動を10回ほど繰り返しましょう。

◾レッグレイズの注意点
ゆっくりと行い、腹筋・お尻の筋肉に力が入っているのを意識しましょう。膝が曲がると力が抜けてしまうので、曲げないようがんばりましょう。

④ピーマン尻…中殿筋トレーニングを

お尻に力を入れるとお尻の両サイドにえくぼのようなくぼみができることから「ピーマン尻」とも呼ばれる四角いお尻です。
ピーマン尻は、くぼみのところに位置している中殿筋の筋肉が関係しています。
中殿筋が衰えたことでボリュームがなくなって垂れて凹んでいるケース、もしくは中殿筋が強ばり硬くなっているケースの2つがあります。
あぐらをよくかく人は、中殿筋が縮んで硬くなっていることがよくあります。

ほぐしたい・鍛えたい筋肉:中殿筋
筋肉の衰えでも強ばりでも、丸みのあるお尻を目指すには、中殿筋をほぐしてトレーニングをすることが大事です。筋膜リリースでほぐし、トレーニングで凹みをふっくらさせましょう。

▼クラムシェル

▼クラムシェル

  1.  1. マットの上に横向きに寝ます。片方の腕を頭の下に置いて枕にしましょう。上側の腕も体の前に置くと、体が倒れづらくなります。
  2.  2. 頭からお尻までは真っ直ぐに、足は膝を90度ほど曲げます。
  3.  3. 膝を曲げたまま、上側の膝を貝が開くようにゆっくりと持ち上げて開きます。
  4.  4. ゆっくりと元の位置に戻します。
  5.  5. 反対の足で同じように繰り返します。両方の足で30回程度行いましょう。

▶︎クラムシェルの注意点
体が曲がっているとお尻の筋肉に効きにくいので、頭〜お尻〜かかとのラインが一直線になるようにしましょう。膝を上げるときは息を吐きながら、下げるときは息を吸いながら行うとパフォーマンスがアップします。

⑤全タイプ・さらなる美尻のために...ハムストリングスのトレーニング・お尻の筋膜リリース

ハムストリングスのトレーニング
お尻のすぐ下、太ももの裏側にある筋肉「ハムストリングス」。
ハムストリングスを鍛えるとお尻の筋肉を刺激するだけでなく、太ももとお尻の境目がはっきりし脚長効果にも。プリッと上がった桃尻を目指す人はハムストリングスも鍛えてより美しくなりましょう。

▼ライイングレッグカール

ライイングレッグカール

  1.  1. うつ伏せに寝ます。
  2.  2. 片方の足のかかとを、お尻につくように膝を曲げてゆっくりと持ち上げます。
  3.  3. かかとがお尻の真上にくるよう、まっすぐあげましょう。
  4.  4. ゆっくりと元の位置に下げます。
  5.  5. 反対の足も同じように行います。20回ずつ行いましょう。

おしりの筋膜リリース
エクササイズとセットで行うと効果が上がり、かつしなやかな筋肉ができる「腹筋リリース」。
筋肉群を包む薄い膜「筋膜」の癒着を剥がしてあげると、筋肉が正しく動くようになりトレーニングの効果が高まります。血流も良くなるため、冷えや腰痛、セルライトなどの軽減にも。

▼ボールまたはローラーを使った筋膜リリース

おしりの筋膜リリース

  1.  1. テニスボールもしくはフォームローラーを用意しましょう。
  2.  2. お尻の下にボール(もしくはフォームローラー)を置いて、その上にお尻を乗せます。このとき両手は腰の横あたりで床につけておきましょう。
  3.  3. バランスをとりながら、ボールをころころ転がしていきます。筋肉の位置を確かめながら転がしていきましょう。

筋トレをはじめてからどれくらいで美尻を目指せる?

最後に、お尻のトレーニングにかかる期間や効果を出すためのポイントを解説します。

ヒップアップにかかる期間の目安
トレーニングをはじめたのになかなか結果が出ないと、「本当にこのトレーニングでいいのかな」と不安になってしまうこともあるでしょう。お尻には脂肪が多いため、目に見える効果を出すまでには2ヵ月以上かかると言われています。
最初は根気が必要ですが、トレーニングを習慣化して筋力がつくと次第にヒップラインは変化していきます。まずは2〜3日に1度のペースで、2ヵ月続けてみましょう。

ヒップアップの効果を感じない原因と対処法
トレーニングを続けていてもなかなか結果が出ない場合は、次の要因が関係しているかもしれません。今一度見直してみましょう。

・自分のタイプ:自分のお尻のタイプを再確認しましょう。前編で紹介した「骨盤の歪み具合」も確認してみてください。
・食事:筋力アップにはタンパク質を意識しつつ、バランスの良い食事が効果的です。3食ちゃんと食べて、たんぱく質多めの食品を意識しましょう。
・姿勢:筋力アップをしていても、姿勢が曲がっているとヒップの形が悪くなってしまいます。猫背、反り腰になっていないか、長時間椅子に座ることが多い人は、座っている姿勢も注意しましょう。

<ティップネス・マガジン 関連記事>

<関連記事>【前編】お尻が垂れる原因は、生活の悪いクセ?改善できるエクササイズも紹介

【前編】お尻が垂れる原因は、生活の悪いクセ?改善できるエクササイズも紹介

なかなかヒップアップしないのは「生活の悪いクセ」が原因かも?座り方や姿勢などもチェック!

ヒップトレーニングで理想のお尻を目指そう

お尻は、一度たるんでも筋トレによって引き上げることができます。紹介したトレーニングはお尻の筋肉に直撃するので桃尻の近道ですが、階段を使ったり早足で歩いたりなどの日頃の運動習慣もお尻の筋力継続に一役買います。ヒップアップのためにも、ちょっとした運動を意識してみてくださいね。
ついつい選びがちだった”お尻を隠せる服”ではなく、パンツやワンピースを思い通り着こなせる日も近くなりそう。自分でも見たくなるお尻を目指して、トレーニングをはじめましょう。

【 ティップネスマガジン 】

ランキングランキング

目的で選ぶ