脂肪燃焼効果の高い「HIIT」とは?HIIT初心者向けトレーニングメニューやメリットを解説

脂肪燃焼効果の高い「HIIT」とは?HIIT初心者向けトレーニングメニューやメリットを解説

・HIITの効果ややり方を知りたい
・忙しいけどカラダを変えたい
・健康のために体力・持久力をつけたい

理想の体を目指している方におすすめしたいトレーニング「HIIT(ヒット)」。たった4分の運動で、「短期間で全身痩せが期待できる」と幅広い世代から注目を集めています。
HIITってどんなトレーニングなの?というキホンから、痩せるだけじゃないHIITのうれしい効果、HIIT初心者でもできるトレーニングメニューまで詳しく紹介します。

CONTENTS

HIITとはどんなトレーニング?

HIITとは
「HIIT(ヒット)」の特徴は、その英語の名称に表れています。HIITは「High Intensity Interval Training」の頭文字をとった言葉で、日本語では「高強度インターバルトレーニング」。つまり「高強度の運動」と「インターバル(休憩)」を組み合わせたトレーニングです。

高負荷で酸素の摂取量が上がる
高強度の運動と少しの休憩を繰り返すHIIT。回数や運動強度に明確な決まりはありませんが、「高強度の運動:20秒、休憩:10秒」を1セットとして、4〜8セット(合計2〜4分間)行うのがもっともポピュラーなやり方です。短い時間で体に強い負荷をかけることで酸素の摂取量が上がり、脂肪燃焼や持続力アップなどさまざまな効果を得られます。

一般人にも話題のトレーニング
数年前からプロアスリートも導入しているトレーニング法で、筋力と持久力アップには欠かせないメニューの一部として浸透しています。ほかにも、映画『スパイダーマン・NO WAY HOME』のスパイダーマン役トム・ホランドがHIITで6.8kgの筋肉をつけたことなどもニュースになりました。
最近では一般の人たちにも「短時間で最大効果が得られるトレーニング」として、Youtubeや雑誌などでも取り上げられ、話題になっています。

​​HIITの効果とメリット

​​HIITの効果とメリット

高強度トレーニングと休憩を繰り返して、短時間で体を追い込むHIIT。ボディメイクやダイエット効果が絶大といわれていますが、その理由と詳しいメリットを解説します。

 ①アフターバーン効果による脂肪燃焼効果
 ②持久力の向上(心肺機能の強化)
 ③4分で終わるため忙しい人も継続しやすい
 ④基礎代謝が上がる
 ⑤ホルモンの活性化とストレス緩和

①アフターバーン効果による脂肪燃焼効果
短時間のトレーニングでも高い運動効果が得られる理由のひとつが、トレーニングを終えたあとも「アフターバーン効果」が続くこと。アフターバーン効果は「エポック効果(EPOC:Excess Post-Exercise Oxygen Consumption)」とも呼ばれるもので、運動後も脂肪燃焼効果が続いている状態を指します。
HIITの運動強度は「会話もできないくらい」の運動を指します。そのため無酸素状態になり、体内の酸素に“借り”がつくられます。この借りを返すために運動を終えたあとも酸素摂取量が高い状態が続き、エネルギーを生み出すための脂肪燃焼も続くのです。HIITの1番の特徴となります。

②持久力の向上(心肺機能の強化)
HIITは多くの酸素摂取量が必要になるため、酸素を取り入れるための肺機能、酸素を全身に送り込むため心機能が鍛えられます。肺や心臓の機能力は”心肺持久力”と言い、”全身持久力”とも呼ばれます(厚生労働省「ヘルスネット」より)。
心肺機能とともに持久力が向上すると、スタミナがつき通常のトレーニングや運動をより長く行えるように。ランニングやジョギングの距離が伸びたり、水泳や球技などの運動もバテずにできるようになります。

③4分で終わるため忙しい人も継続しやすい
1回のトレーニングにかかる負荷は強いものの、フルメニューをこなしてわずか約4分で終わるのもHIITの魅力。「20秒頑張れば10秒休める」と思って踏ん張れるのもポイントです。
また、高強度であれば決まったメニューはなくバリエーションも豊富。例えば、全力ダッシュやエアロバイク、ジャンピングスクワットなど、色々あるため飽きっぽい人にもおすすめです。
「運動がいいのはわかっているけど忙しくて...」という人にも、HIITは4分で抜群の運動効果を得られる非常に効率の良いトレーニングです。

④基礎代謝が上がる
HIITは、心肺機能だけでなく筋力ももちろんアップします。高強度の運動で筋肉量が増えると、エネルギー代謝が増えて基礎代謝量もアップ。
また、HIITで肺や心臓の働きが強化されると、毛細血管が発達して筋線維への血流量が多くなります。血行が良くなることも基礎代謝が上がる一つの要因に。HIITは朝昼晩いつ行ってもかまいませんが、朝に行うとエネルギー代謝のよい状態で1日を過ごせます。

⑤ホルモンの活性化とストレス緩和
運動がセロトニンやテストステロンと呼ばれるホルモンの分泌を促進し、ポジティブな感情の引き出しやストレスの緩和、新陳代謝を促すことはすでによく知られていることと思います。
運動によって分泌されるホルモンが、HIITは通常の運動よりも多く促進されることが研究の結果で判明しました。
ホルモンは歳をとるごとに自然と減少します。HIITはフィジカル面だけでなくメンタル面にも良い影響を与えてくれます。

HIIT初心者向け!鍛えたい部位別のトレーニングメニュー

HIITトレーニングのポイント
脂肪燃焼効果、心肺機能の向上、メンタルヘルスの向上など、さまざまなメリットがあるHIIT。早速始めたくなりますが、HIITは高強度のため、運動習慣のある人や筋トレに自信のある人でもやり方が分からなかったり、運動+休憩を正しく行わないとHIITの効果が得られないことも...。
"HIIT初心者"でも、動画で分かりやすく、トレーナーと一緒に行える3つのメニューを紹介します。

細かい動作より「限界まで追い込めるか」がカギになるHIIT。動作に気を遣って心拍数があがらなかったり、スピードが遅くなってしまうと「高負荷」になりません。「会話もできないくらい」のトレーニングになるよう、トレーニング動画の声かけと一緒にがんばりましょう。

①【お腹】リバースクランチ
②【お尻・脚】バックランジ 
③【全身】スケータージャンプ・ジャンピングジャック

①はお腹、②はお尻と脚、③は全身に特化したトレーニングです。HIIT初心者の方でもはじめやすい動きをセレクトしているので、動画を見ながらぜひ試してみてください。

①【お腹】リバースクランチ
腹筋に力を入れながら脚を動かすリバースクランチでは、下腹部の筋肉と背筋にアプローチできます。脚を数回アップダウンさせただけで息が上がりますが、トレーナーの声かけと一緒に頑張って追い込みましょう。

①【お腹】リバースクランチ

(※Youtube ティップネスチャンネルより)

①リバースクランチの動画はこちら

■リバースクランチのポイント
・脚を下ろす際は、膝が90度になる位置を意識しましょう。
・脚を持ち上げるとき、背中や腰が浮かないよう注意します。

②【お尻・脚】バックランジ
太ももやふくらはぎ、お尻の引き締めに効果的なバックランジ。体の中で一番大きな筋肉である大臀筋(だいでんきん)などを刺激することで効果も抜群です。簡単に見えて、かなり疲れます。

②【お尻・脚】バックランジ

(※Youtube ティップネスチャンネルより)

②バックランジの動画はこちら

■バックランジのポイント
・膝を曲げるとき、上体はまっすぐな状態をキープしましょう。
・余裕がある場合はスピードを上げて、さらに負荷をかけていきましょう。

③【全身】スケータージャンプ・ジャンピングジャック
最後は2つの動きを組み合わせたHIITです。1つ目はスピードスケーターのようなポーズをとるスケータージャンプ、2つ目は手足を大きく開きながらジャンプするジャンピングジャック。
難しそうなトレーニングですが、動画を見ればわかりやすいのでご安心を。お尻、お腹、背中、脚などの全身をまんべんなく鍛えられます。最後は息切れ必至です。

③【全身】スケータージャンプ・ジャンピングジャック

(※Youtube ティップネスチャンネルより)

③スケータージャンプ・ジャンピングジャックの動画はこちら

■スケータージャンプ・ジャンピングジャックのポイント
・スケータージャンプで左右を入れ替えるときは、大きく体をひねってお腹や背中まわりの筋肉を刺激しましょう。
・ジャンピングジャックに慣れてきたら、開閉のスピードを上げてもかまいません。さらに運動強度を高められます。

HIITのトレーニング効果を上げるポイント

HIITのトレーニング効果を上げるポイント

最後に、HIITのトレーニング効果を上げる4つのポイントを解説します。特にトレーニング頻度は重要なポイント。ケガや過度な疲労を引き起こさないためにも、しっかりチェックしましょう。

  •  ①週に2〜3回行う
  •  ②限界まで追い込む
  •  ③栄養を補給する
  •  ④食生活に気をつける

①週に2〜3回行う
「毎日トレーニングしたほうが効果が高まる」と思いがちですが、高強度のHIITはそれは誤りです。
HIITは一度のトレーニングでも筋肉はかなり疲労するため、回復期間をしっかり確保する必要があります。筋肉の回復を待たずに負荷をかけると、トレーニング効果が下がるだけでなく、予期せぬケガにも。HIITは毎日取り組むのは避けて、週2〜3回のペースで行いましょう。

②限界まで追い込む
HIITの効果を最大化するためには、「高強度トレーニングで限界まで追い込む」と「10秒間しっかり休む」を必ず交互に行いましょう。
高強度トレーニングの目安は、息が上がってゼエゼエとなる状態。会話はできずにうなずくのみ、もしくは返事のみになるくらいの疲労度です。そこまで追い込んでこそ、HIIT。エネルギー供給が高まり、酸素摂取量も増加します。

③栄養を補給する
運動前後に栄養を補給するのも、トレーニング効果を高める秘訣です。
トレーニングの1〜2時間前にはエネルギーの源となる炭水化物を、トレーニング後には筋収縮のエネルギー源となるグリコーゲンの回復を促すために炭水化物やタンパク質をなるべく早く摂取しましょう。

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④食生活に気をつける
食事は健全な体づくりの基本。いくらトレーニングをしていても、暴飲暴食を続けていては運動効果に悪影響です。
五大栄養素をバランスよく摂取しながら、3食しっかりと食べることが理想の体への近道です。ダイエットや筋トレ効果を気にして、「朝ご飯は食べない」「朝はプロテインだけ」などの欠食や栄養不足は、体重増加や筋肉の衰えにも影響します。HIITの効果を高めるためにも、炭水化物・タンパク質・脂質・ビタミン・ミネラルを少しだけ意識して、3食しっかり食べましょう。

1日4分、週3回で最大の運動効果。HIITで体も心も健康に。

筋トレ効果抜群のHIIT。脂肪燃焼だけでなく、心肺機能向上、持久力もアップし体全体の健康状態も底上げしてくれます。
難しそうと思われるHIITですが、紹介したHIIT初心者向けトレーニング動画なら、一緒にやって4分があっという間。テンションの上がる音楽やかけ声付きなので、最後までやり抜けます。
1日4分・週2〜3回で、理想の体と大切な健康を手に入れてみませんか?

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