「ウイルスをカラダにいれない」予防が大切
ご自分のカラダをウイルスから守るためには、「手洗い」「消毒」が大切です。新型コロナウイルスは油を含む膜で覆われているので、石けんで手を洗うことで病原性が格段に減り、洗い流すことにもなります。
マスクも当たり前になりましたが、自分の感染を防ぐというより相手を感染させないための予防手段で通常の会話であれば、口からの飛沫は2メートル以上飛ぶことはなかなかありません。
また、飛沫を可視化した実験から、飛沫の拡散に関しては、片方がマスクをしていれば5割、双方がマスクをしていれば相乗効果で9割防げることが分かりました。
お互いの距離を保ったうえで双方がマスクをしていれば、飛沫はほぼ防げることになります。
マスクをしていれば、手にウイルスが付着していたとしても、不用意に口や鼻に触ってウイルスを体内に入れてしまうといったことも避けられます。
そこまで注意してても何かの拍子にカラダにウイルスが入ってきてしまう場合もあります。
その時にあなたのカラダを守ってくれるのがあなたのカラダが持っている免疫機能です。
健康なカラダがあなたをウイルスから守ってくるのです。
カラダを守ってくれる2つの免疫
私たちのカラダには2種類の免疫が備わっています。ひとつはウイルスなどの病原体が体内に入ってくると、働く「自然免疫」。これはお巡りさんのような役割で、カラダに入って来た悪いウイルスや病原体を見つけたらすぐに駆け付けやっつけます。もうひとつは、自然免疫の力では手におえない強力な敵が現れた時に登場する「獲得免疫」です。
獲得免疫はリンパ球が強く働く免疫で、以前侵入してきた病原体を覚えていて、再びその病原体に出会うと、抗体を作り病原体を追い払います。
相手に応じて、より強力な武器で戦うイメージです。出合った敵を認識・特定して戦い方を身につけていくため、攻撃態勢をととのえるまでには時間がかかり、個人差もあります。
私たちの免疫の強さとは、自然免疫と獲得免疫の両方を合わせたものを指し、病原体の強さとは、体内に侵入してきた病原体の量と、感染力の強さを合わせたもののことです。病原体の強さが、私たちの免疫の強さを上回ると感染症が起こるのです。
免疫力はカラダの状態によっても変わってきて、寝不足や栄養不足、ストレスなどでも低下します。また新たな免疫細胞を作りだす機能や免疫細胞を強化する機能が年齢によっても落ちてくるので、免疫機能の働きを取り戻す必要があります。
弱った免疫機能を高めるためには
1. 運動をする
免疫細胞は、骨や筋肉からつくられると言われており、適度な運動により筋肉や骨が刺激を受け、免疫系の機能が落ちかけていた状態をもとに戻してくれるという働きが期待できますので、自宅や屋外、ジムなどでカラダを動かすことを習慣にしましょう。
2. 体温を高める
体温が少し上がると、免疫細胞が動きやすくなります。運動や入浴などで体温が上がる状態をつくりましょう。体温が上がると血流やリンパの流れがよくなり、その流れにのって全身をパトロールする免疫細胞が、侵入してきたウイルスを捕まえやすくなります。
3. バランスのよい食事と、腸内環境への気遣い
1つの食品で免疫機能を高めることはできません。バランスのよい食事をしていれば、からだに必要な糖分、アミノ酸、脂肪分、ビタミンなどは十分摂れます。規則正しい生活をおくり、食べ過ぎない、飲みすぎないことを心がけ、空腹だからと一度にたくさん食べたりしないようにしましょう。
食べた食品が効率よく消化吸収され、代謝をよくするといった腸内環境を整える意識も必要です。ヨーグルトや納豆などの発酵食品を適度にとるのもおすすめです。
4. 規則正しい生活を送る
食事の消化や吸収、睡眠など、体の働きはすべて体内時計に支配されています。
これは体を守る免疫機能も同様なのです。朝、早起きして太陽の光を浴び、体内時計をリセットしたり、決まった時間に食事を摂り、夜は夜更かししないよう早めに寝るなど、体内時計を狂わせない生活を送ることが免疫機能の向上につながります。
いかがでしたか?昨年はただ未知のウイルスに恐怖を感じていただけでしたが、ウイルスについて、いろんなことがわかってきて何が必要で何をしなくてはならないのかがわかってきましたが、まだまだ人によりウイルスへの接し方に温度差がありますので、ワクチンが当たり前になるまでのしばらくの間は、自身のカラダは自分で守るしかありませんので健康的な生活を送りましょう。