運動で骨を強くする!骨を鍛えるトレーニング・エクササイズを紹介

運動で骨を強くする!骨を鍛えるトレーニング・エクササイズを紹介

・骨を強くする
・骨粗しょう症
・運動・トレーニング・筋トレ
・食事
・カルシウム・ビタミンD

骨が弱くなる「骨粗しょう症」と聞いて、どのようなイメージを浮かべますか? 高齢の人や女性、痩せている人をイメージするかもしれません。今や骨粗しょう症は、加齢や生活習慣により、若い人でも男性でも、体型関係なく起こるリスクです。運動不足や外出機会の減少により「骨の衰え」が低年齢化しているのです。

骨量は加齢とともに自然と減少します。骨粗しょう症を予防するには、歳をとってからの食事や運動ではなく、若い頃の「骨量」をいかに増やしておくかがとても有効です。もちろん高齢になってからでも骨量を増やす2つの生活習慣を積極的に取り入れることで減少を抑えることができます。 いくつになっても自分らしい健康的な生活を送るためにも、骨粗しょう症を予防するポイントをチェックしていきましょう。

CONTENTS

骨が弱くなる原因

1.加齢によるもの
人間の骨の量は20~30代をピークに、40代から自然と低下し始めます。 何も意識しないで過ごしていると、60代以上で骨粗しょう症を発症しやすくなります。
加齢による骨量の減少は自然現象であるため、骨粗しょう症を予防するためには若いうちに骨量を増やしておくことが最も大切です。

また、女性は閉経にともなうエストロゲン欠乏により骨吸収が亢進して、骨量が減少すると考えられています。これを閉経後骨粗しょう症といいます。

2.生活習慣によるもの
「食事制限によるダイエット」で栄養不足になった場合も骨粗しょう症になりやすいです。こちらは若者に多く、特に成長期である思春期に起こりやすいリスクとされています。女性に多い印象の骨粗しょう症ですが、「喫煙」によるカルシウム吸収阻害もあるので男性も要注意です。

また世代・年齢問わず、最近特に懸念されているのが「運動不足」による骨粗しょう症です。人間の骨は刺激が加わると強さが増すといわれています。体を動かす機会が減ったり、座ってばかりいると次第に骨が弱ってしまいます。
若いころから「栄養不足」「喫煙」「運動不足」の3つの生活習慣を見直し骨量を増やしておくことで、骨粗しょう症の予防になります。

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骨が弱くなることによる影響

骨が弱くなることによる影響

1.骨折をきっかけに寝たきりになるケースも
年齢問わず、骨折は生活に大きな影響を与えます。
骨折すると、ギブスで固定して治るまで動かさずに安静にすることが必要です。そのため、下半身の骨折では回復するまで松葉杖での歩行になり、上半身の骨折では食事や着替え、入浴などが不便になります。
特に下半身の骨折では車の運転ができないため、普段車で買い物や移動をしている人は行動範囲が狭まってしまいます。電車やバスも松葉杖で階段などが不便なため、外出がおっくうになることもあるかもしれません。

骨量が減ってくる60代以降が一番骨折しやすいのですが、高齢で骨折してしまうと回復が若い頃よりも遅くなり、普段の生活に戻るタイミングが遅くなってしまいます。高齢になると腸でのカルシウム吸収率が低下するため、回復に時間がかかってしまうからです。
下半身を骨折し、自力で歩くことや運動できない期間が伸びると、筋力が低下して寝たきりになるケースも。骨粗しょう症を予防する大事な理由は、「骨折」だけではなく「自分らしい健康的な生活のため」なのです。

2.骨折しやすい体の部位
骨粗しょう症になっている人は、以下の4つの部位が骨折しやすいと言われています。

①太ももの骨折
腰と太ももをつないでいる付け根部分の骨折です。大腿骨近位部(だいたいこつきんいぶ)骨折と言います。体を支えている骨なので負荷がかかっており、骨が弱くなっている場合は立った位置からの転倒などで折れてしまいがちです。完治するまで動けなくなってしまうので、骨粗しょう症のケアとともに注意が必要です。動けなくなったことをきっかけに筋力が落ち、ひどい場合は寝たきりになってしまう可能性もある怖い骨折です。

②背骨の骨折
“いつのまにか骨折”とも呼ばれる、脊椎圧迫(せきついあっぱく)骨折です。転んで尻もちをつき脊椎が圧迫されたときに起こりやすい骨折ですが、骨粗鬆症が進んでいる場合は日常生活のちょっとした動作が原因で“いつのまにか骨折”しているケースもあります。

③手首の骨折
橈骨遠位端(とうこつえんいたん)骨折と言い、転んだりよろけた拍子で「手をついたとき」に起こりやすい骨折です。骨折した手が使えなくなるため、食事や着替えなどに影響が出てしまいます。

④二の腕の骨折
腕の付け根の骨折で、上腕骨近位部(じょうわんこつきんいぶ)骨折と言います。転んだ拍子に肩を直接痛めたり、肘や手をついたときに肩にかかる衝撃によって起こります。

意識しないで過ごしていると自然に骨が弱くなってしまうこと、骨折による生活への影響が改めてわかったのではないでしょうか。では、骨を強くするために取り入れたい、大事な2つの生活習慣を紹介します。

強い骨を作るポイント① 運動「エクササイズ&トレーニング」

先述した通り、人間の骨は刺激が加わると骨密度が増すといわれています。実際に陸上スポーツ選手の骨密度は一般の人よりも高い傾向にあります。

骨を強くするために効果的なのは、ウォーキングやジョギング、体を思い切り動かすエクササイズ、マシンを利用した筋力トレーニングなどです。骨に直接重力を与えられるのと、骨と筋肉はつながっているため筋肉への刺激が骨にも届きます。
運動を習慣化して骨粗しょう症を予防するために、自宅でできる簡単なトレーニングを紹介します。カルシウムの吸収を助けるビタミンDは「日光を浴びること」でも生成されるので、晴れた日には外で体を動かすのもおすすめです。

1. 腕立て伏せ

腕立て伏せ

両手を床について行う、スタンダードな腕立て伏せです。最初はハードに感じるので、慣れないうちは膝はつけたままで行いましょう。息を吸いながらひじを曲げ、息を吐きながら戻します。目標回数は15回ですが、余裕があれば増やしてもかまいません。ジムで行う場合は「チェストプレス」がおすすめです。

2. スクワット

スクワット

上半身に比べ衰えやすいといわれる下半身を鍛えるトレーニングです。骨の強化だけでなく、足腰を鍛えることで転倒のリスクも軽減します。

足を肩幅に開き、お尻を後ろに出すようにしゃがみます。膝が「くの字」になるくらいの位置で止めたら、ゆっくり息を吐きながら立ち上がりましょう。目標回数は15回です。膝に痛みがある方や、うまく立ち上がれない方はイスの背もたれを持って行いましょう。ジムで行う場合は、「レッグプレス」や「スクワットマシン」を活用しましょう。

3. クランチ

クランチ

仰向けに寝て、両ひざを立てます。息を止めないように注意しながら、おへそをのぞき込むようにゆっくり頭を起こしましょう。背中の上部が床から離れるくらいの位置まで上げたら、ゆっくりと頭を元に戻していきます。目標回数は10回です。ジムで行う場合は「クランチベンチ」を活用しましょう。

4. マシンを利用した筋力トレーニング
こちらは自宅では難しいのですが、上の3つのエクササイズで物足りなくなってきた人に向けた上級トレーニングです。
骨を強くするエクササイズの中でも効果的なのが、ウエイトマシンなどを利用した筋力トレーニング。重りを持ち上げるたびに骨と筋肉に負荷がかかり、刺激が伝わります。筋力トレーニングはウォーキングやジョギングだけでは強化できない上半身の骨も鍛えることができることもでき、自分の弱い部位をピンポイントにトレーニングできることも魅力です。

5. 日の光を浴びながら、歩く
エクササイズやトレーニングをする時間がなかった日は、外出する際に速歩きするだけでも骨への刺激になります。
元気よく、少し速く歩くと、足の骨に重力とが逆の方向に力が加わります。この骨への加重が骨を強くし、体の中で筋肉量が一番多い下半身への刺激にもなります。

また、カルシウムの吸収を促進させる「ビタミンD」は日光によって生成されます。気持ちのいい日の光を感じながら「速歩き」するのは、骨の強化に一石二鳥!
買い物のついで、会社への往復、子どものお迎え、日常のちょっとした休憩時間に「速歩き」を取り入れてみてください。

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強い骨を作るポイント② 食事「カルシウムとビタミンD」

強い骨を作るポイント② 食事「カルシウムとビタミンD」

骨を強くするもう一つのポイント「食事」。なかでも骨の主原料となる「カルシウム」と、カルシウムの吸収を促す「ビタミンD」を摂取することが大切です。

日本人の多くはカルシウム不足といわれており、意識的に食事で摂取していきましょう。カルシウムの摂取目安量は20〜60代で600〜650mg、75歳以上の男性は700mg、女性は600mgとなっています。
ビタミンDは、摂取したカルシウムの吸収を促進させる栄養素です。1日10〜20mgを目標に摂取していきましょう。

サプリメントやカルシウム剤で摂取している方も多いですが、カルシウムの過剰摂取は「高カルシウム血症」などの健康被害を引き起こすため1日2,500mgの上限があるので要注意。
食事であれば取り過ぎる心配はありません。
魚や乳製品、野菜などに多く含まれており、具体的な食品は以下です。

カルシウムを多く含む食材
・いわし丸干し
・プロセスチーズ
・牛乳やヨーグルト、スキムミルク
・小松菜
・チンゲン菜など

ビタミンDを多く含む食材
・まぐろの赤身
・めかじき
・鮭
・干ししいたけ
・きくらげ
・卵など

骨を強くする「運動」と「食事」を今から始めよう

骨粗しょう症の予防は、「運動」と「食事」で骨量を増やしておくことが効果的なことがわかりました。骨量は加齢によって自然に減少してしまうので、運動不足やカルシウム不足を感じている人は特に気をつけて過ごしましょう。
紹介した「骨に効くエクササイズ」や「速歩き」は、今日からでも始められる運動です。食事では、牛乳やヨーグルト、野菜を多めに食べるなどを意識するだけでも、カルシウム摂取量がぐっと変わってきます。日光を浴びることもカルシウムの吸収に有効なので、日中に外に出て運動することもおすすめです。将来の自分がいつまでも健康で過ごせるよう、さっそく今日から始めませんか?

 

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