【結論】電車で立つとダイエット効果に貢献する|消費カロリーを計算してみよう

・通勤時間でダイエット
・消費カロリーを計算するMETsって?
・足痩せしたい

通勤や通学で毎日利用する電車。普段は意識もしないですが、「立つ」ことがダイエットに繋がるとしたらどうでしょうか?「立つだけで本当に効果があるの?」「どれくらいカロリーが消費されるの?」と気になる方も多いと思います。 実は、電車で立っていると座っているよりも多くのカロリーを消費し、ダイエット効果が期待できます。本記事では、電車内で立つことがなぜ体に良いのか、具体的な消費カロリーや健康的なメリット、さらに効果を高める方法について詳しく解説します。

CONTENTS

【結論】電車で立つとダイエット効果が期待できる

【結論】電車で立つとダイエット効果が期待できる

電車で立つことは、座るよりも多くのカロリーを消費するため、ダイエット効果が期待できます。
体重を減らすためには、「消費カロリー>摂取カロリー」の状態を保つことが重要です。これを実現するには、食事からの摂取カロリーを減らすか、日常生活や運動で消費カロリーを増やす必要があります。その中でも、通勤や通学での電車内で立つことは、無理なく取り入れられるカロリー消費の方法として有効です。
座るよりも立つ方が多くの筋肉を使い、体幹や足を支えることでエネルギーを消費します。このため、電車内で立つ習慣を取り入れるだけでも、体重の管理や減少につながりやすいと言えます。
 

電車で立った際の消費カロリー

電車で立った際の消費カロリー

消費カロリーの計算はMETs(メッツ)という単位を用いて計算するのが一般的。METsとは「運動強度の単位で、安静時を1とし、比較して何倍のエネルギーを消費するかで活動の強度を示したもの」(メッツ / METs(めっつ))で、座って静かにしている状態と比較して、何倍カロリーを消費しているかを示します。

消費カロリーの計算式は「消費エネルギー = 体重(kg) × 運動時間(時間) × METs × 1.05」で、電車内で立っている状態のMetsは概ね1.3~2程度と判断できます(改訂版 『身体活動のメッツ(METs)表』)。
例えば、体重60kgの方が30分(0.5時間)電車に立った場合、「60kg × 0.5時間 × 2 × 1.05 = kcal」となり、約63kcal消費できる計算になります。

一方、静かに座っている状態ではMETsが1.0となり、同じ条件下での消費カロリーは
 60kg × 0.5時間 × 1.0 × 1.05 = 31.5kcal
つまり、立つことで約30kcal多く消費することになります。電車に立つだけでもこの差が積み重なることで、長期的にみるとダイエット効果が期待できると言えます。

電車で座らず立つメリット

電車で座らず立つメリット

電車で立つことには、消費カロリーを増やすだけでなく、健康維持においてもさまざまなメリットがあります。特に筋肉の減少を防ぐ効果や、姿勢の悪化防止が期待でき、日常生活の質を向上させることにもつながります。
以下でそれぞれ解説します。

筋肉の減少を防ぐ役割がある

電車内で立つことは、座るよりも下半身の筋肉を多く使うため、筋肉の減少を防ぐ効果が期待できます。特に、ふくらはぎにある「第2の心臓」とも呼ばれる下腿三頭筋、姿勢を支えるために背骨の両側を走る脊柱起立筋、そして立つ際に体のバランスを保つ役割を担う中殿筋などが鍛えられます。
筋肉は加齢とともに何もしないと減少していくものですが、電車内で立つことで適度な刺激を与えることができ、手軽に筋力維持や減少の予防につながります。

姿勢改善の効果を高める

電車で座っていると、背中が丸まりやすく、いわゆる猫背になって姿勢が悪くなりがちです。一方、立っている場合は体幹の筋肉が働くため、座っているときよりも背中が丸まりにくく、姿勢の維持につながります。ただし、電車内でスマートフォンを操作したり、本を読んだりしていると、立っていても前傾姿勢になりやすいため注意が必要です。立つ際は意識して頭を上げ、背筋を伸ばすことで、姿勢改善の効果をより高めることができます。

立ったままできる腹筋・体幹トレーニング

電車内で大きな動きを伴う筋トレは無理ですが、小さな動きでも十分に効果を期待できます。通勤・通学といったスキマ時間を有効活用し、ダイエット効果を高めるために、電車内でこっそりとトレーニングを取り入れてみましょう。
ここでは、立ったまま簡単にできる腹筋・体幹トレーニングを3つ紹介します。特に体幹を鍛えることで姿勢が整い、お腹周りの引き締めにもつながります。
もちろん電車以外での日常的な筋トレも大切ですが、組み合わせることでより大きな効果が期待できます。

ドローイン|電車でもできる

ドローインは、お腹をへこませてお腹の奥にある腹横筋という筋肉を刺激するトレーニングです。道具やスペースを必要とせず、その場でお腹をへこませるだけなので、誰でも簡単に実践できます。腹横筋は肋骨を閉じる働きを持ち、この筋肉をしっかり使うことでお腹の引き締め効果が期待できます。

<やり方>
1.    その場に立ち、腰を反らないように軽く背中を丸めます。(動画では壁を使っていますが、壁に沿わなくても十分効果を出せます。)
2.    鼻から5秒程度かけて息を吸い、口から10秒間かけてゆっくり息を吐きます。
3.    息を吐く際、お腹をへこませて薄くすることを意識します。
4.    お腹をへこませた状態をキープしながら、自然な呼吸を5〜10回程度繰り返します。

<ポイント>
●    腰を反らないように注意しましょう。特に鼻から息を吸う際、腰が反りやすくなるため、適度に背中を丸めた状態を保ちましょう。

カーフレイズ|電車でもできる

カーフレイズ

カーフレイズは、かかとの上げ下げを繰り返すことで、ふくらはぎにある下腿三頭筋を鍛えるトレーニングです。電車内で人目が気になる場合は、つま先立ちの時間を長くして耐えたり、繰り返す頻度をゆっくりめに行うと目立ちにくくなります。ただし、電車の揺れでバランスを崩すことがあるため、必ずつり革やバーをしっかり持って行いましょう。

<やり方>
1.    足を腰幅に開き、つま先を正面に向けて立ちます。
2.    口から息を吐きながら、かかとをゆっくりと持ち上げ、可能な限り高く上げます。
3.    かかとを上げきったら、ゆっくりと元の位置に戻します。
4.    この動きを10〜15回行い、3セット繰り返します。

<注意点>
●    フォームの維持のため、つま先を正面に向け、体の軸がぶれないよう意識しましょう。
●    電車の揺れで転倒しないよう、つり革やバーをしっかり掴むことが大切です。

ブルガリアンスクワット|日常的な筋トレに

自宅で取り入れてほしい効果的なトレーニングが、ブルガリアンスクワットです。このトレーニングはイスや台に片足を乗せ、もう片方の足を前に出して行うスクワットで、通常のスクワットよりも負荷が大きく、高い効果が期待できます。片足で行うためバランス力も鍛えられ、筋力と安定性の向上に最適です。もしバランスが取りづらい場合は、普通の両足スクワットから始めるとよいでしょう。

<やり方>
1.    適度な高さのイスや台を用意します。
2.    片足のつま先をイスに乗せ、もう片方の足を前に出し、背筋をまっすぐ伸ばします。
3.    前足の足裏を床につけたまま、お尻を下げて太ももが床と平行になる位置まで沈みます。
4.    5回繰り返したら足を入れ替え、反対側も同様に行います。これを2セット実施します。

<注意点>
●    胸を張り、体幹を真っ直ぐ保ちましょう。背中が丸まらないように注意してください。
●    前足の膝がつま先より前に出すぎないように気をつけ、膝を少し後方に引く意識を持ちましょう。

電車で立つことにあわせてより効果を高めるために行いたいこと

電車で立つことにあわせてより効果を高めるために行いたいこと

電車で立つことを日常に取り入れるだけでもダイエット効果は期待できますが、さらに効果を高めるには、日常生活全体で運動や活動量を意識することが大切です。
ここでは、電車で立つ習慣に加え、日常生活や朝の過ごし方、そして運動を継続するための工夫について具体的に紹介します。

日常生活でも運動を意識する

日常の何気ない行動にも、運動量を増やす工夫を取り入れることができます。例えば、料理中にかかと上げをしてふくらはぎを鍛えたり、煮込み料理をしている間にスクワットを行ったりするだけで、消費カロリーを増やせます。また、自転車で行っている買い物を徒歩に切り替えるだけでも運動量を増やす良い機会になります。
こうした1回の消費カロリーは大きくはありませんが、毎日の積み重ねが数ヶ月後には大きな成果をもたらします。ちょっとした意識の変化が、ダイエットや健康維持につながる第一歩になります。

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起床後に体温を上げる

起床直後は体がまだ十分に目覚めておらず、代謝が低下しているため、消費カロリーも少ない状態です。しかし、起床後に体温をスムーズに上げることで代謝を促進し、消費カロリーを増やすことができます。
例えば、暖かい飲み物を飲む、朝食をしっかり摂るといった簡単な行動で、消化吸収にエネルギーが使われ、体温が上昇します。また、体温が上がることで脳も覚醒し、活動が活発になるため、さらなる消費カロリーの増加が期待できます。飲み物を選ぶ際は、白湯がおすすめです。余計な成分が含まれておらず、手軽に続けられるため、日々の習慣に取り入れやすいでしょう。

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ウォーキングなどの運動を習慣化する

日常生活の中で行動を工夫するだけでは効果が実感できなかったり、運動量が物足りなく感じたりする場合は、運動を習慣化するのがおすすめです。
運動は日常生活よりも多くのカロリーを消費するため、体重を落としやすくなります。中でもおすすめなのがウォーキングです。ウォーキングは特別な道具が不要で、歩きやすい靴さえあればすぐに始められる手軽さが魅力です。忙しい方は、普段の歩行を早歩きに変えたり、出勤や退勤時に歩く距離を増やすだけでも効果を高められます。
ジョギングも良い選択肢ですが、靴やウェアの準備が必要になるため、やや手間がかかる点がデメリットです。まずは自分のライフスタイルにあわせて、無理なく続けられる運動から取り入れることが大切です。

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電車で立つことに関するQ&A

電車で立つだけで目標体重を達成したり、理想の体型に変化することは可能なのでしょうか?結論として、電車で立つことだけでは大きな変化は難しく、他の運動や食事改善と組み合わせることが重要です。
ここでは、電車内で立ちながらダイエットを目指す方の疑問について、わかりやすく解説します。

Q,電車で立つだけで痩せる?

A,電車で立つだけで「すぐに痩せる」のは難しいと言えます。なぜなら、立つことで消費されるカロリーは十分に多いとは言えないからです。

脂肪を1kg落とすためには、摂取カロリーよりも消費カロリーを約7,200kcal多くする必要があります。一方で、30分間立って消費するカロリーは約63kcalで、座った場合の31kcalに比べてわずか30kcal程度の差です。この程度のカロリー差では、電車で立つことだけで短期的な減量は期待できません。

ただし、長期的に考えると話は別です。体重60kgの方が往復60分電車に立った場合、「60kg × 1時間 × 2METs × 1.05 =126 kcal」。これは、30分ウォーキングをしたのと同等の消費カロリー(60kg × 0.5時間 × 4METs × 1.05 =126 kcal)となります。
ましてや上記のドローインやカーフレイズを続けることができれば、一年間のトータル消費カロリーは侮れません。それが数年…数十年続くと考えると、若いうちからこういう目線で取り組んできた人とそうでない人では、50歳60歳になる頃には大きな差になっているのではないでしょうか。

もちろん、電車で立つことをメインのダイエット方法とするのではなく、食事制限や運動習慣と組み合わせ、補助的に取り入れるのが効果的です。
 

Q,電車で立つと足痩せにつながる?

電車で立つことだけで足痩せを実現するのは、現実的には難しいでしょう。下半身を使うことでむくみの軽減は期待できますが、脂肪は部分的には落とせないため、目に見えるほどの足痩せの効果を期待するのは難しいです。
脂肪は基本的に全身から均等に落ちるため、足だけを細くするには全体的な体脂肪を減らすことが必要です。また、電車で立つだけでは消費カロリーが十分でないため、足痩せを目指すなら、適切な食事管理や筋トレなどの運動習慣を取り入れることが重要です。

今日から電車で立つ習慣を始めよう

電車で立つことは、消費カロリーの増加や筋肉の維持、姿勢の改善など、健康やダイエットに役立つさまざまなメリットがあります。ただし、それだけで大きなダイエット効果を得るのは難しいため、日常生活での運動量を増やす工夫や、食習慣の改善と組み合わせることが重要です。

電車で立つことは、健康的なライフスタイルを目指すための一歩に過ぎません。無理のない範囲から取り入れ、日々の習慣として続けることで、理想の体型や健康的な体を目指していきましょう。
 

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