暑いのが苦手、夏が苦手...。今年こそは夏バテしない、今すぐできる5つの対策

暑いのが苦手、夏が苦手...。今年こそは夏バテしない、今すぐできる4つの対策

・夏が苦手、暑いのが苦手
・毎年夏バテする
・自律神経を整えたい

暑いと調子が出ない、よく眠れないから元気がない...その不調は夏バテかもしれません。
夏の体調不良は、暑さだけでなく「自律神経」が大きく関係しています。夏バテの原因から、自律神経を整える方法、なるべく早く回復するためのポイントを紹介します。
「夏だから」と毎年諦めがちな夏バテですが、今年こそ夏バテを乗り切って元気に過ごしましょう!

CONTENTS

この不調、夏バテ?

この不調、夏バテ?

だるい、眠い、食べれない...のは夏バテかも

暑さに加えて、湿度も高くなる日本の夏。「夏バテ」という言葉で知られるとおり、夏場には体調を崩す人が増加します。
自覚しやすい症状だと、「だるい・眠い」「食欲がでない」「集中できない」などで、ひどくなると食欲不振による栄養失調や脱水、熱中症などを引き起こします。

本格的な夏の前から感じる人も

最近は6月から「疲れやすさ」を感じる人もいるようです。原因としては、異常気象や酷暑などの天気によるものから、リモートワークにより体力が低下したことによるものなどがあります。

夏が苦手と感じる主な4つの理由

夏が苦手と感じる主な4つの理由

「夏が苦手」と感じるのは、単に暑さだけが原因ではありません。気温や湿度の高さに加え、心身へのさまざまな負担が重なることで、不快感が増しやすい季節です。ここでは、そんな夏特有のつらさを引き起こす4つの要因を紹介します。

●    日本の夏が暑すぎるため
●    湿度が高くて蒸し暑いため
●    紫外線が強く肌や服装に気を遣うため
●    体調・精神面に影響が出るため

日本の夏が暑すぎるため

地球温暖化の影響により、日本の夏は年々過酷さを増しています。5月のうちから真夏日になることもあり、夏本番には35℃を超える猛暑日が続く地域も少なくありません。特に都市部ではヒートアイランド現象によって夜間も気温が下がらず、寝苦しい日が続きがちです。
日中の外出や活動が制限されることで生活全体が窮屈になり、「夏は苦手」と感じる人が増えるのも無理はありません。

湿度が高くて蒸し暑いため

日本の夏は、気温の高さに加えて湿度の高さも大きなストレス要因です。湿度が高いと汗が蒸発しにくく、体温が下がりにくいため、実際の気温以上に暑く感じます。
汗が肌にまとわりつく不快感や、髪型の崩れ、衣類のベタつきは見た目にも影響し、外出が億劫になる人も多いでしょう。特に風通しの悪い場所では空気がこもり、より一層蒸し暑さを感じやすくなります。

紫外線が強く肌や服装に気を遣うため

夏の紫外線は年間を通して最も強く、肌トラブルやシミの原因になるため、多くの人にとって悩みの種です。日焼け止めや帽子、日傘などの対策に手間がかかるだけでなく、服装選びにも工夫が必要となります。
さらに、化粧崩れや汗によるメイク直しの頻度も増え、美容面のストレスが増大。外出時に「しっかり対策しないと」と気を張る場面が多くなることで、夏に対する心理的な負担が大きくなるのです。

体調・精神面に影響が出るため

夏は気温の高さによって自律神経が乱れやすく、体にも心にも不調があらわれやすい時期です。不眠や食欲不振、全身のだるさといった夏バテに加え、気分が沈んだり、些細なことでイライラしたりする「夏季うつ」のような症状に悩む人もいます。
また、冷たい飲み物や食べ物の摂りすぎで胃腸が弱り、基礎代謝が悪くなることも。さらに運動不足が重なると、体重増加の悩みにもつながります。

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夏バテの原因は、自律神経にあり

「夏バテに効く薬」はない

夏バテは、気温や湿度が高くなる変化に体がついていけず、自律神経が乱れるために起こります。
医学的に夏バテという病気があるわけではないため、「夏バテを治す薬」はありません。 夏バテを予防する、解消するには「自律神経を整える」ことが大切です。

夏バテを効果的に予防・改善するための具体的な対策は、以下の関連記事で詳しく紹介しています。気になる人はぜひ参考にしてみてください。

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自律神経とは?
自律神経とは、人間のさまざまな機能をコントロールする“司令塔”のような存在です。心拍、呼吸、体温調節・発汗、消化・代謝、排尿・排便、などあらゆる生命活動を促しており、わたしたちの意思とは関係なく、私たちが寝ている時も自律神経は働き続けています。

自律神経には2種類あり、活動時に優位となる「交感神経」と、寝ている時や安静時に優位となる「副交感神経」で構成されています。この働きを適切なタイミングで切り替えることによって、人間のカラダとココロは活動と休息の時間をとれています。

自律神経が疲れ果てている
自律神経の働きの一つに、「体温の調整」や「発汗」があります。現代の夏のように、屋外は猛暑、室内は冷えすぎ...と温度差が激しい場合は、自律神経がフル稼働。

また、疲れた自律神経を回復するのには「睡眠」が大事ですが、熱帯夜などで睡眠不足になるとさらに自律神経の負担に。リラックスモードへの切り替えも自律神経が行なっているため、さらにカラダとココロがぐっすり休まらないという悪循環にも陥ります。

カラダとココロが切り替わらない
自律神経のバランスが少しずつ乱れると、活動モードになるべき日中にだるかったり食欲が出なかったり、リラックスして寝る夜には目が冴えて寝つきが悪いなど、カラダとココロの切り替えがうまくできなくなくなります。6月くらいからなんだかやる気が出ない、だるい、眠い...などは、「夏バテ」かもしれません。

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夏バテしない、自律神経を整える5つの方法

意識しないうちにバランスが乱れると、さまざまな不調を引き起こす「自律神経」。暑さに負けず元気に過ごすために、夏バテ対策としての自律神経を整える方法を5つ紹介します。

自律神経を整える① エアコンを28度に設定する

自律神経を整える① エアコンを28度に設定する

暑いとついエアコンの温度を下げたくなりますが、冷たい風に長時間あたっていると体は体温を下げないように交感神経を優位にして血管を収縮させます。
日常的に冷たい風にあたっていると交感神経がフル活動し、副交感神経への切り替えがうまくいかないことも。
また、暑い外から帰ってきた時もエアコンの温度をぐっと下げるのも要注意。急激な温度差も自律神経の体温調整に負担を与えます。冷房は環境省が推奨する「28度」を目安にしましょう。

自律神経を整える② 睡眠を7時間確保する

自律神経を整える② 睡眠を7時間確保する

また、睡眠の質も夏バテには大切です。熱帯夜になる夏は、寝苦しくてぐっすり眠れなかったり途中で起きてしまったりします。
睡眠不足が続くと体がきちんと休息できず、自律神経のバランスが乱れやすくなります。7時間前後を目安に、十分な睡眠時間を確保しましょう。

副交感神経が優位になっている”入眠後3時間”までが寝付きの良さのポイントです。寝るタイミングは冷房をしてタイマーOFFにするなど、入眠しやすい環境を整えましょう。
運動をすると夜も眠りやすくなります。少し暗くした寝室でストレッチなどをするのもいいですね。

自律神経を整える③ 運動を30分する

自律神経を整える③ 運動を30分する

適度な運動は、自律神経のバランスを整えるうえで非常に有効です。運動中は交感神経が優位になりますが、終了後は副交感神経がゆるやかに働き始め、スムーズな切り替えを促してくれます。
また、運動にはストレスの発散やホルモン分泌の調整、睡眠の質を高めるなど、自律神経にとって良い効果が多数あります。自分の意思ではコントロールしにくい自律神経ですが、習慣的に体を動かすことで整いやすくなります。

特に「いい汗」をかく運動は、自律神経の安定に役立つと言われています。汗をかくことで体温調節がスムーズになり、心身ともにリフレッシュしやすくなるため、以下の関連記事を参考に、ぜひ取り入れてみてください。

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自律神経を整える ④タンパク質を摂る

自律神経を整える④ タンパク質をとる

夏バテでさっぱりしたものばかり食べていると、肉などのタンパク質が不足しがち。肉に多く含まれる「ビタミンB6」は、交感神経を抑える作用のあるセロトニンが含まれており、自律神経の働きをサポートしてくれます。
また、ビタミンBは疲労回復にも大事な栄養素です。疲れやすい夏場はとくに意識して摂りましょう。

自律神経を整える⑤ リラックスできる機会をつくる

リラックスできる機会をつくる

忙しい日常の中で、意識的にリラックスできる時間をつくることは、自律神経の乱れを防ぐうえで重要です。特に、副交感神経が優位になるような過ごし方を意識すると、心身ともに落ち着きやすくなります。ここでは、自律神経の安定に役立つ具体的な方法を3つご紹介します。

 

森林浴を行う

森林の中をゆっくり歩いたり、自然の音や香りを感じながら過ごす時間には、副交感神経を活性化し、心身をリラックスさせる効果があります。実際の研究でも、森林浴によって血圧や脈拍の低下、ストレスホルモン「コルチゾール」の減少が確認されており、科学的な裏付けも得られています。
森林の中の散策に加えて、ピクニックや木工体験など、自然と触れ合える軽いアクティビティを楽しむのもおすすめです。

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ぬるま湯で半身浴を行う

38〜40度のぬるめのお湯にみぞおちまで浸かる半身浴は、副交感神経をやさしく刺激し、心身の緊張をほぐす効果があります。湯の水圧によって血液やリンパの流れが促され、老廃物の排出や疲労の軽減にもつながります。
入浴剤やアロマを取り入れれば、香りが脳に働きかけることで、より深いリラックス効果が期待できます。就寝前の習慣として半身浴を取り入れると、眠りの質を高めるサポートにもなるでしょう。

就寝前の2時間はスマホを控える

スマートフォンの画面から発せられるブルーライトは、脳を刺激し、交感神経を優位に導いてしまいます。その影響で寝つきが悪くなったり、眠りが浅くなるなど、自律神経のバランスを崩す要因につながることも。
特に就寝前のスマホ使用は避けたい習慣です。少なくとも2時間前には画面を見ないようにし、ホットアイマスクや間接照明などを活用して、心身を「休息モード」へ切り替える工夫をしましょう。

夏の不調から早く回復するために

夏バテには、原因である自律神経を整えることが肝ですが、それ以外にも夏の不調から回復できる生活習慣があります。

不調からの回復① 腸を整える
腸は「第2の脳」とも呼ばれるほど大事な器官。腸の調子が悪くなると下痢や便秘などの症状が出るのはご存知の通りですが、最近の研究で「腸は睡眠の質に影響する」ことが明らかになりました。
腸内の細菌が「睡眠ホルモン」や「幸せホルモン」に関わっており、腸内環境を整えることはぐっすり眠るために大切な要因です。

腸を整えるための代表的な3つの習慣を紹介します。

◎腸マッサージをする
あおむけに寝たら、膝を軽く曲げ、両手をお腹の上に乗せます。おへそのまわりを時計回りで手の平全体で軽く押して刺激します。痛くない程度の力で押しましょう。

◎腸を温める
温かい食べ物や飲み物を選び、体の内側から温めましょう。寒いときは腹巻をしたりしてお腹まわりを冷やさないように意識してください。

◎発酵食品と食物繊維を摂る
乳製品、納豆、糠漬け、キムチなどの発酵食品や、野菜、きのこ、海藻、芋類、豆類、果物などの食物繊維を意識してとりましょう。

腸を整えることで体調全体が整い、夏の不調対策にもつながります。より詳しい方法や効果を知りたい人は、以下の記事もご覧ください。

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不調からの回復② 呼吸を整える
呼吸を深くすることで、緊張とリラックスの切り替えとなる自律神経が整ってきます。ココロを落ち着かせたい時にゆっくり呼吸をするといいのはこのため。
日々、無意識にしている呼吸ですが、夏バテしているかなと感じた時は深い呼吸をしてみてください。
お風呂上がりや睡眠前に行うと心身がリラックス状態となり、睡眠の質の向上にもつながります。

◎「正しい呼吸」のやり方
 1)立ったまま、もしくは椅子に座ってお腹に手を添えます。
 2)口から息を吐ききります。このとき、お腹をぺたんこにするように意識しましょう。
 3)息を吐ききったら、鼻から3秒かけて息を大きく吸い込みます。このとき、お腹を膨らませることを意識しましょう。
 4)これを5~10分ほど繰り返します。

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不調からの回復③ 食生活を整える

夏の不調を克服するには、まず1日3食を抜かさずに摂ることが大前提です。タンパク質をしっかり補うことで筋肉量の低下を防ぎ、代謝維持に役立ちます。
冷たい飲食物を控えめにし、温かい汁物や煮物で胃腸を温めましょう。甘いアイスやジュース、ビールなど糖質が高いものは毎日摂ると疲労感が増すため注意が必要です。
だしや香味野菜を活用した和食中心の食事は、食欲が落ちがちな時期でも比較的取り入れやすく、胃腸への負担も少なめです。何より、1日3食をきちんと摂ることが、自律神経や体内リズムを整える第一歩になります。

もう夏は苦手じゃない!自律神経を整えて夏バテ知らずに

夏バテの原因は自律神経の乱れということがわかりました。整える方法としては、
① エアコンを28度に設定する、② 睡眠を7時間確保する、③運動を30分する、④タンパク質をとる
の4つが大事なポイントです。
すでに夏バテされている人にも効果あり。早速やってみて夏バテを撃退しましょう。良質な睡眠のためにも、腸マッサージや呼吸法も時々おこなうとさらに回復できそうですね。
「夏バテ」は、その言葉の軽い印象よりも意外とつらいもの。夏バテ知らずで過ごし、アクティブで楽しい思い出を作りましょう。

 

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