【結論】運動をしている人としていない人の違い
運動を「している人」と「していない人」ではさまざまな部分で違いがあります。主な違いとして、以下の5つが挙げられます。
①筋肉量に差がつく
②健康寿命に差がつく
③疲労感に差がつく
④気持ちに差がつく
⑤肌質に差がつく
筋肉がある・ないといった身体的な面だけでなく、気持ちの面にも違いが出てくるのに驚かれるのではないでしょうか。詳しくみてみましょう。
①筋肉量に差がつく
運動を「している人」と「していない人」で一番わかりやすいのは筋肉量の差です。
筋肉量が少なくても別に運動するわけじゃないし...と思うなかれ。筋肉は、体を動かす役割だけではありません。体温を上げる、免疫力を上げる、糖質や脂質を代謝する、水分を蓄えるなどの健康を維持する働きも担っています。
筋肉量が減少することで、それらの機能が低下することになり「健康的な生活」に差が出てきます。
筋肉は、成長期が終わると自然と衰えるのをご存知でしょうか。加齢とともに体の中で筋肉を強くする能力が弱まることや、大人の一般的な日常生活では筋肉を保てるほどの運動レベルではなくなることが原因です。
運動は、自然と減っていく筋肉量をキープするだけでなく、さらに増やすことができます。太りやすくなった、冷えやすくなった、風邪をひきやすくなった...などの人は今からでも筋肉量を増やすことが急務かもしれません。
②健康寿命に差がつく
上述した「筋肉量の差」が「健康寿命」の差になります。
健康寿命とは、健康上の問題で行動を制限されることなく日常生活を送れる期間を指します。
運動習慣と健康寿命は大きな関係があり、運動をしている人としていない人では「要支援・要介護レベル」に達する年齢がなんと約20年も違いが出ているという研究結果もあります。(日本生理人類学会誌「健康寿命を延伸する運動の効果」より)
いくつになっても自分らしくイキイキと生活するためには、今から運動を習慣づけることがとても大切です。
③疲労感に差がつく
少し先の健康寿命の話ではなく、今の自分の「疲れやすさ」にも差がでています。
運動をしている人は筋肉量や体内での酸素処理能力などが高まり、体力レベルが高くなる一因となっています。しかし、運動不足の人は筋肉量が減り心肺機能の能力も低下するため、日常のちょっとした行動でも疲れがちに。
また、筋肉量が減ることで肩こり・腰痛などの原因にもなるため、座って仕事しているだけなのに疲労感アップ。運動をしている人は日常生活でも元気なことが多いです。
④気持ちに差がでる
フィジカル面だけではありません。運動をしている人の方がメンタルも好調なことが多いと考えられています。
これは、運動を行うと「セロトニン」という神経伝達物質の分泌が促されることが理由の一つ。セロトニンの分泌が低下すると、イライラ感、意欲の低下などが現れやすいと言われています。
また、運動は体を思い切り動かすことで”ストレス解消”や”気分転換”にも。運動中はデジタルデトックスにもなるので、現代人には貴重なリフレッシュタイムかもしれません。
⑤肌に差がでる
運動をしている人は、肌が整っていたりハリがあると感じたことはありませんか?
肌の奥の方にある真皮組織が薄くなることでシワやたるみなどの原因になりますが、運動をすることで真皮組織の厚みを回復させられることが立命館大学の研究で明らかになっています。厚みが出ると肌にハリがでて、若々しく見えます。
また運動をすることで肌の隅々まで酸素や栄養が運ばれて、顔色が良くなったりターンオーバーの活性化になったりも。特に運動をしている人の肌の差は、歳をとってからの方が見た目に出やすいかもしれません。
ただ、運動をする際に気をつけたいのが紫外線。屋外で運動・スポーツをする際は紫外線対策を忘れずに。汗に強い日焼け止めなど最近のものは優秀です。
運動をしないとどうなる?運動不足の3つのデメリット
運動をしていない人が気になるのが「運動をしないことによるデメリット」。ここでは”運動不足”による主なデメリットを3つ紹介します。
①体力がなく、思い切り楽しめない
運動をしないでいると筋肉量が減り、徐々に疲れやすい体になってきてしまいます。
買い物に付き合ってすぐ疲れちゃう、どこでも座りたくなってしまう、出かけるのが面倒になった...などの覚えはありませんか?
また、体力がなくなると"集中力"も減ります。仕事に集中することができなくなった、好きな本があまり読めなくなった、飽きっぽくなったなどは、体力の減退によるものかもしれません。
②老化が早い
運動不足のままですと、筋肉も心肺機能も徐々に衰えてしまい「老いる」状態がどんどん進行してしまいます。体が思うように動かせず健康寿命が短くなってしまう「ロコモティブシンドローム」に陥ってしまう可能性も。
また、運動不足による筋肉の衰えで姿勢が悪くなったり、血色が悪くなったりなど見た目の部分でも若々しさが薄らいでいきます。若い頃は”痩せている”体型だった人も、歳をとると筋肉がないことで実年齢よりも老けて見えてしまうこともあります。
③運動不足の悪循環にハマる
筋肉が衰えたなどで一度運動しにくい体になると、ますます運動をしない悪循環に陥るケースも多いです。運動不足が続いたままだと、歳をとればとるほど運動を始めようと思うことは減ってきます。
将来、健康面に不安が出てきたりすると、気持ちの面でもネガティブになりがち。そうなると「運動不足を解消しよう!」と思うこともなくなってしまうかもしれません。運動不足が気になっている今が、運動をするタイミングです。筋肉はいくつになっても取り戻すことができます。
運動をしている人って、わかる。運動をしている人の特徴
「運動をしている人」ってどんなイメージでしょうか?元気そう、趣味があって楽しそう、スタイルがいいなど、なんとなく良いイメージがあるのではないでしょうか。
運動をしている人にありがちな5つの特徴を紹介します。
①姿勢が良い
お腹〜背中の筋肉がしっかり鍛えられていると、良い姿勢を保ちやすくなります。筋肉だけでなく、背骨や骨盤などの「骨・関節」も柔軟に動かせているのもポイント。伸び伸びとした動きや、ぴたっと美しい姿勢で止まった動きは、体が思うように動かせている証拠です。
また、運動をする時に姿勢(フォーム)を意識するので「良い姿勢」も自覚しやすいという面もあります。ヨガなどはそれぞれのポーズがすでに良い姿勢の連続ですね。
筋力があることで、歩く姿勢も良いのも運動をしている人の特徴です。
②気持ちがポジティブ
体力があることや、気分転換をしていることなどで、気持ちが安定しておりポジティブな人が多いです。
健康のため、将来のために運動をしていること自体が、自分を大事にしているという肯定感や、自分時間をしっかりとっているという満足感にもつながります。
また、運動により引き締まったカラダで、見た目の自信になっている人も多いかもしれません。運動をしている人は楽しそうという印象は、このような点から来ているのかもしれません。
③仕事でよいパフォーマンスが出せる
運動を継続して行っている人は、仕事でも良いパフォーマンスを発揮しているイメージがよくあります。
それは、体力があるため集中力が持続しやすいこと、疲れにくいこと、オンとオフのメリハリをしっかりとっていることなどがあります。フルタイムの8時間もしっかりとこなせそうです。
また気持ちがポジティブな人も多いため、周囲の人と円滑に業務を進めたり、くよくよせずに取り組んだりなど、スムーズに進むことも多い印象があります。
④フットワークが軽くアクティブ
運動習慣がなく体力が低い状態だと、土日に起きられない、起きても疲れているから休みたい、と感じることもあるかもしれません。
運動をしている人は、筋肉量が多く疲労回復が早いから疲れが取れやすい、体力があるからアクティブに動けるといった特徴があります。
急なお誘い、ちょっと遠くまで出かける用事、旅行などに対してフットワークが軽くなり、家で寝ているだけでは得られない貴重な体験をすることができます。
⑤よく食べる
運動を定期的にしている人は、していない人よりもよく食べる特徴があります。
運動をすると単純にお腹が減るというのもありますが、運動をすると血流も良くなるので内臓の働きも活性化します。筋肉量が増えると消費エネルギーも増えます。
また運動している人は、健康の一環として「食べる」ことも大事にしている人が多いです。
3食しっかりとる、バランス良く食べるなど、”食事量を減らす”方向ではなく、”運動”でボディメンテナンスを選択していることが多いからです。
よく食べ、よく運動をし、よく寝るといった、健康的で持続可能なサイクルが回りやすくなります。人生がより楽しくなる習慣です。
まずは運動習慣!今すぐに取り組める3つの運動
運動習慣をつけることは健康寿命を延ばしてQOL(Quality Of Life: 生活の質)を高めることにつながります。厚生労働省の「健康作りのための身体活動・運動ガイド2023(案)」でも、健康のために週に1回でも60分以上の運動をすることを推奨しています。(厚生労働省『健康作りのための身体活動・運動ガイド2023(案)』より)
運動を始めたいと思ったあなたに、今すぐ始められる3つの運動を紹介します。
運動習慣①ウォーキング・ランニング
手軽にできる運動の代表として、ウォーキングとランニングがあげられます。
ウォーキング・ランニングのいいところは、思い立ったら今日からでも始められるところ。運動しなきゃ!と思い立ったら、動きやすい靴とウェアに着替えて出発!10分でも効果があります。
ポイントは散歩のようにテクテク歩くのではなく、大股で大きく手を振り速歩きをすること。日頃運動をしていない人は、それだけでも”やった感”を感じられると思います。
運動習慣②ながら運動
「運動するぞ」と身構えなくても、日常生活の中で運動できる方法もあります。何かをしながらできる「ながら運動」です。
例えば、テレビを観ながら筋トレをしたり、レンジで1分チンをする合間にスクワットをしたり、通勤の行き帰りやスーパーに行くときに速歩きしてウォーキングをしたり。電車に乗っているときかかとを上げて立つ、などもありますね。
どれも短い時間ですが、なにもしていないより効果はあります。ながら運動の最大のメリットは、”毎日取り組める”というところ。1日5分でも体を動かすとどんどん変わってきます。
「あ、この時間にちょっとだけ運動できるな」という時間を見つけて、積極的に体を動かしてみましょう。
▼おすすめ!ながら運動/ベスト3
1)TVや配信コンテンツをみながら「プランク」
筋トレ効果抜群の「プランク」で、TVや動画をみている時間に筋肉をつけられます。配信コンテンツをみている時間は結構長いもの。なにもしないなんてもったいないですね。
2)寝る前に4分「スーパーマンのポーズ」
なかなか運動をする時間を作れない方におすすめなのが「寝る前の時間」。
日常のあれこれが終わって後は寝るだけ。その前の4分だけ、運動の時間にしませんか?
3)レンジでチンする合間に「スクワット」
「そんな短い時間で効果あるの?」と思われるかもしれませんが、スクワットは運動効果抜群の筋トレです。1分でも、やり終わった後は足の筋肉に"効いている”と感じられるのでは。場所を取らないので、レンジの前でもできますね。
運動習慣③フィットネスを活用
自宅でダラダラしてしまう、運動しようと思っても腰が重い、何から始めていいかわからない...そのようになんとなく時間を過ごしてしまっている人にはフィットネスジムがおすすめです。
フィットネスジムに通うことで、日々に「運動のきっかけ」を作ることができます。
自宅で運動を決意しても、マンガやTV、スマホでSNSサーフィンなど、ついついだらけてしまっていませんか?何から始めようかなと調べているうちに面倒になってしまった...ということもあるかもしれません。
フィットネスジムは運動に集中できる環境が整っています。お悩み別のプログラムやマシンがあったり、プールがあったり。動画配信が観れるランニングマシンもありますね。
また、運動が久しぶりの人は何から始めたら良いのかのサポートもお任せできるため、身一つで行っても大丈夫!というのがうれしいですね。
運動をしている人としていない人の分岐点は「始めるかどうか」
運動をしている人って、イメージも含めてやっぱりかっこいいですよね。
将来のためという長期的な目線を持っていたり、今の自分がより良いカラダでいたいという向上心だったり、自分を大事にしているからではないでしょうか。
「運動が健康にいいことはわかってるけど、なかなか機会や時間がない」という人が大多数ではないでしょうか? 何をするにもカラダが資本です。1日30分でいいので、大切なことにはしっかりと時間をとることも、自分らしさの一部となります。
カラダにもココロにも良い運動を今から始めないのはもったいない!運動をしている人としていない人の分岐点は、始めるかどうかです。「運動をしている自分」に変わりませんか?